P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-12-05
ソフトカヴァの本ヌーベルバーグ新しい波の奇蹟には本篇の美しきシーンへの言及が。女優アンナ・カリーナが映画館で映画を観る姿,眼には泪が滲んで居る特異な美或いは奇蹟のマリア見たいな気もして来て
おんなとおとこのいるほどう
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ソフトカヴァの本ヌーベルバーグ新しい波の奇蹟には本篇の美しきシーンへの言及が。女優アンナ・カリーナが映画館で映画を観る姿,眼には泪が滲んで居る特異な美或いは奇蹟のマリア見たいな気もして来て
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挿入されている音楽も効果的で、芸術的、かつフランス映画の素晴らしさを感じさせてくれる。
特にナナが、カフェで一人の老人と話すシーンは、哲学的で、強く印象に残る。
いつも明るくふるまっているナナだが、時折、ふっと”孤独な影”を見せることがある。
どこか刹那的で、それでいて優しさを感じさせるナナを、アンナ・カリーナは実に繊細に演じていると思う。
ラスト・シーン、ナナはヒモの男とヤクザとのいざこざに巻き込まれ、拳銃の弾を浴びて、路上につんのめって死ぬ。
ナナの若くて白い肉体に、めり込んでいく銃弾が見えるようで悲しい——-。
この映画「女と男のいる舗道」は、ジャン=リュック・ゴダール監督の傑作の一本だと言えると思う。
あるいは、この監督の一番いい部分の出ている映画だと言えるかもしれない。
もうひとつ言えば、なんとなく解るような映画だ。
じっと観て、セリフを聞いていると、まるで詩を聞いているような気分になる。
そして、アンナ・カリーナの私娼ぶりが、とても可愛い。
映画の冒頭、いくつかの受賞名が出たあと、「B級映画に捧ぐ」といった言葉が出る。
全体が12章に分けられていて、第1章は、アンナ・カリーナ扮するナナが、夫と別れるくだりから始まる。
第2章では、自立してレコード店で働くナナだが、やがて、私娼としてパリの舗道に立つようになる。
モノクロームのパリの風景が、ドキュメンタリー・タッチで映し出され、セリフには詩のような比喩と間合いとが含まれている。