バッカスの狂宴 作品情報
ばっかすのきょうえん
神々が、地上に降りていた大昔、ギリシャの若き神バッカス(ピエール・ブリス)は多くの巫女を従え、人間の姿をかりて各地を遍歴した後、生れ故郷テーベに向った。テーベ王ペンテオは母アガヘにそそのかされて、バッカスを酒と狂宴によって人々を惑わすペテン師と断じ、バッカス崇拝を固く禁じていた。さて、テーベにバッカスが着いたのは、長い旱魃によって人間が喘いでいた最中で、盲目の予言者ティレシアは、この異変こそ王の不遜と罪悪に怒ったバッカスの神罰だと告げた。王は神の怒りを鎮めるためティレシアの娘マントをいけにえに捧げようと決意した。皇太后のアガベは「王位の正統な継承者である若きラクダモ(ラフ・マッティオーリ)が恋人のマントと結婚すれば、ペンテオ王の運命は破滅に陥るであろう」とある女予言者から聞いていたので、マントを亡きものにして自分たちの安泰を図ろうと策動したわけだ。ラクダモは愛するマントを救うべく、近く王妃となる美女ディルチェ(タイナ・エルグ)にマントの命乞を王にとりなして貰うよう頼んだ。が、王は聞き容れなかった。ディールチェはマントを救うことができるのはバッカス以外にないとティレシアから聞かされた。ある夜、バッカスのいる山の巨大な洞窟の前でディルチェや娘たちの踊りが最高潮に達した時、忽然と一人の美青年が現われ、マントの救出を約してくれた。果たせるかな、神殿前の広場でいけにえに儀式が始められた折も折、物凄い稲妻とともに豪雨になった。そして、ラクダモがマントを助け、チローネ山中に逃れた。一方、ディルチェは美青年こそ実はバッカスと知り、せめて彼の身辺にいたいものと、巫女になった。チローネ山に攻め入った王の軍勢はディルチェたち巫女の反撃に遭って全滅、王もラクダモの正義の剣に斃れた。任務を終えたバッカスは神々の世界に戻り、王位についたラクダモはマントと結ばれた。
「バッカスの狂宴」の解説
ギリシャ神話を、映画化した史劇。監督はジョルジョ・フェローニ。脚本はジョルジョ・ステガーニ・カゾーラーティとジョルジョ・フェローニの共同。撮影はピエル・ルドヴィコ・パヴォーニ。音楽はマリオ・ナシンベーネ。出演するのはタイナ・エルグ、ピエール・ブリスなど。イーストマンカラー・テクニスコープ。
公開日・キャスト、その他基本情報
キャスト |
監督:ジョルジョ・フェローニ
出演:タイナ・エルグ ピエール・ブリス ラフ・マッティオーリ アレッサンドラ・パナーロ エイキム・タミロフ |
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配給 | イタリフィルム |
制作国 | イタリア(1960) |
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