P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- なし
- 投稿日
- 2024-07-22
ベルモンドが、まったく疲れを知らぬ奮闘ぶりでユーモラスな味付けもとても良くて、アラン・ドロンとは違ったキャラで、フランスで彼が人気を博したのがわかる作品ですね。
かれいなるおおどろぼう
総合評価4点、「華麗なる大泥棒」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
ベルモンドが、まったく疲れを知らぬ奮闘ぶりでユーモラスな味付けもとても良くて、アラン・ドロンとは違ったキャラで、フランスで彼が人気を博したのがわかる作品ですね。
かつてフランス映画界で、アラン・ドロンと人気を分け合ったジャン=ポール・ベルモンド主演、「地下室のメロディー」「シシリアン」の職人監督アンリ・ヴェルヌイユ監督の「華麗なる大泥棒」。
ジャン=ポール・ベルモンドがロベール・オッセン、レナート・サルヴァトーリ、恋人のニコール・カルファンと四人グループで、ある邸宅に忍び込み、透視テレビ付き携帯コンピュータという新兵器で、精巧な大金庫を開け、三億フラン相当のエメラルドを盗み出す場面がひとつの見せ場だが、続いてそのエメラルドを狙う腹黒い警部のオマー・シャリフに食い下がられるのが、興味の焦点になってくる。
舞台は地中海の観光都市で、断崖沿いの道でぶつかり合ったり、長い石段を逆落としに走り下りたり、追われるベルモンドと追うシャリフの猛スピードの曲芸的なカーチェイスが、ユーモアたっぷりに見せてくれる。
そして、バスに飛び乗って逃げるアクロバット的な場面や、ダンプの荷台に隠れて逃げたベルモンドが、断崖の上に運ばれ、砂利と一緒にぶちまけられて、急斜面をころげ落ちていく場面なども大いに楽しめる。
大人の事情で、日本人にはそれほど馴染みがありませんが、フランスの秘宝、ルパン三世のモデルとも言われ鑑賞。
日本なら高倉健さんと言える。(ハリウッド映画に影響を与えたアクション作品も有名)
私たちの世代のルパン三世よりも、当初のシリーズのようなシリアスな内容。
リズミカルと言うより、じっくりと展開するストーリー、今でこそショウアップした作品を見慣れているので、当時の時間の流れが、機械を含めすべてを物語っている。
古さを感じさせる作品ではあるが、これから発展し始める街並みとモナコレース並のカー・チェイスは、見応えある。芸術的と言われた日本のあの車のワルツのCMは、この作品がモデルかな?
フランスらしく、自由そのものの主人公、平等と言う意識は、徹底していて、友愛を大切にする。
エメラルドを独占する者は
石言葉の「愛」からこぼれ堕ちる。
自由・平等・友愛と言うキー・ワードを通して鑑賞するとより、楽しめると思います。エキストラ(例外もあるが)自然体で、当時の空気感も味わえる。