ヨーロッパの解放 2 作品情報

よーろっぱのかいほうつー

第一部「クルスク大戦争戦」--第二部「ドニエプル渡河作戦」のダイジェスト。--第三部「大包囲撃滅作戦」--☆一九四三年十一月三十日、イランの首都テヘランの会談でソビエトのスターリン(B・ザカリアーゼ)、アメリカのルーズベルト(S・ヤスケビッチ)、イギリスのチャーチル(Yu・ドゥーロフ)の連合国三大首脳は、翌年五月の「第二戦線」の開始を決定した。この情報をスパイがキャッチしたが、ヒットラーは信じなかった。一九四四年二月二十九日、雪のウクライナ平原で第一ウクライナ軍司令官のワツーチン大将(S・ハルチェンコ)は車中、ドイツ軍の襲撃にあい重傷を負った。三月四日、ワツーチンにかわって指揮をとったジューコフ元帥(M・ウリヤーノフ)は進撃を開始した。ジューコフは、ドイツ軍の虚をついて白ロシアの沼地と森林の地帯で攻撃を始めるべきだと提案し、スターリンは彼に現地調査を命じた。看護兵のゾーヤ(L・ゴルーブキナ)は前線で、オルロフ少佐(B・ザイデンベルグ)の連隊の、負傷兵の面倒をみていた。彼女が負傷兵をみて壕を飛び出すと、ドイツ軍が陣地から乗り出し、彼女を補虜にしようとした。ツベターエフ大尉(N・オリャーリン)は機銃で彼女を擁護し、オルロフはゾーヤ救出の為、突撃を命じた。ツベターエフは、ゾーヤのそばにかけ寄り、無言で平手打ちをくわせた。ゾーヤは彼の暖かい愛情をじっとかみしめていた。☆意表をつく白ロシア大作戦の決定--ジューコフ元師の白ロシア現地調査に同行したロコソフスキー元帥は、戦略的効果の重大性を確認し、スターリンに進言した。十分に熟考を重ねたスターリンは決断を下した。六月二十三日、白ロシア作戦「バグラチオン」は開始された。第三〇三航空師団では、ザハーロフ師団長が自由フランス軍パイロットたちによる「ノルマンディ」航空隊のプィヤート隊長に、ビテブスクの制空権確保を命じた。出動前、恋のさやあてを演じた隊員のジャックとザイツェフ中尉は、ドイツ軍の高射機銃の火線にとらえられ、せっかく、ともした友情の灯とともに消えていった。☆沼沢地を突破して、ミンスクへ--六月二十四日、ロコソフスキー軍は沼沢地猛進撃を開始し、意表をつかれたドイツ軍は総崩れとなり、退却しようとしたドイツ軍に、さらに追撃をかけたソ連軍は、執拗に包囲突破計画を企てるヒットラーの思惑を、次々と粉砕していった。ミンスクを包囲したソ連軍は一気に市街に突入し、包囲網を完璧なものにして、大勝利をおさめた。ミンスクの敗北を信じようとしないヒットラーや連合軍に対し、スターリンは大量の捕虜の行進を見せつけることを命じた。 ☆ヒットラー暗殺未遂の「七月二十日事件」--ベルリンでは、ドイツ軍の劣勢に直面した民衆が、ヒットラー打倒によって祖国を救おうとする動きをみせていた。ビッツレーベン将軍の家では、ベック、クリューゲといった将軍たち、ゲルデラー博士、予備軍参謀本部のシュタウフェンベルグ大佐らがあつまり、ヒットラー打倒の「ワルキューレ」作戦の検討が行なわれていた。ヒットラーの処置については、シュタウフェンベルグが自分で責任を負うことを誓った。七月二十日、時限爆弾をしかけたカバンをもってヒットラーの作戦会談に出席したシュタウフェンベルグは、機を見て席を立ち、直後爆発をおこした。シュタウフェンベルグは成功に確信し「ワルキューレ」作戦を発動した。しかし、ヒットラーは奇跡的に助かっていた。作戦は失敗し、ベック大将は自決、シュタウフェンベルグらは銃殺に処せられた。☆ヨーロッパの解放ははじまった!--ロンドン空港にソ連機が着陸し、チャーチル首相へスターリンの贈り物が届いた。チャーチルは首相官邸で贈り物の封を切ると、大きなスターリンの肖像が出てきた。チャーチルは理解した。「ソ連軍はポーランドの国境を越えた!」チャーチルの推測は当った。ソ連軍はポーランドとの国境にある西ブーク河に達した。ロコソフスキー元師は、ポーランドの友人たちに、祖国への前進の道をあけた。橋の両側に並んだソ連兵たちは、祖国の土をふもうとするポーランドの仲間たちに歓呼の声をあびせていた。こうして“ヨーロッパの解放”ははじまった。

「ヨーロッパの解放 2」の解説

一九四四年の白ロシア解放戦「バグラチオン作戦」を中心に、第一部・第二部よりも歴史を動かした人々の人間ドラマの色彩が強い「ヨーロッパの解放」第三部である。監督はユーリー・オーゼロフ、脚本はユーリー・オーゼロフ、ユーリー・ボンダリョフ、オスカル・クルガーノフの共同執筆、撮影はイーゴリ・スラブネビッチ、音楽はユーリー・レヴィティン、編集はG・マリヤーモフが各々担当。出演はニコライ・オリャーリン、ラリーサ・ゴルーブキナ、ボリス・ザイデンベルグ、ミハイル・ウリヤーノフ、ウラッドレン・ダビードフ、ブフティ・ザカリアーゼ、スタニスラフ・ヤシュキェヴィッチ、Yu・ドゥーロフ、フリッツ・ディーツ、E・チーデ、Kh・ギーゼ、ゲルト・ミハイル・ヘンネブルク、ハンノ・ハッセ、P・シュトルム、Ye・ブレンコフ、ウラジスラフ・ストルジェリチク、ワシーリー・シュクシン、S・ハルチェンコ、K・プロタソフなど。日本語版監修は清水俊二。カラー、70mm。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1971年7月31日
キャスト 監督ユーリー・オーゼロフ
出演ニコライ・オリャーリン ラリーサ・ゴルーブキナ ボリス・ザイデンベルグ ミハイル・ウリヤーノフ ウラッドレン・ダビードフ ブフティ・ザカリアーゼ スタニスラフ・ヤシュキェヴィッチ Yu・ドゥーロフ フリッツ・ディーツ E・チーデ Kh・ギーゼ G・M・ヘンネブルク ハンノ・ハッセ P・シュトルム Ye・ブレンコフ ウラジスラフ・ストルジェリチク ワシーリー・シュクシン S・ハルチェンコ
配給 松竹映配
制作国 ソ連(1971)
上映時間 130分

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最終更新日:2022-07-26 11:03:58

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