サスペリア(1977) 作品情報
さすぺりあ
異様に静まりかえる空港、今ニューヨークよりバレリーナ志望のスージー(ジェシカ・ハーパー)が着く。激しい雷雨の中、タクシーでバレー学校にむかう彼女。不気味な街並みが窓の外を流れていった。ようやく、学校に着くが、「アイリス……扉のむこうに……」と、叫んで木立ちの中に消えていく女性。スージーは、赤い壁の学校の扉をたたくが応答はなかった。翌朝、改めて学校を訪れた彼女は、華やかさの中で副校長のブランク夫人(ジョーン・ベネット)とタナー女史(アリダ・ヴァリ)に紹介される。そして、タナーから校長は旅行中であり、又、盲目のピアニストのダニエル(フラビオ・ブッチ)も紹介された。ハード・レッスンが始まった。学校に対する不安や、つかれが重なって、スージーは吐き気とめまいと共に倒れる。気がつくと寄宿舎のベットの中。医者とブランクに見守られ、薬と食事を与えられたスージーは、学生のサラ(ステファニア・カッシーニ)から謎めいた話を聞かされた。スージーが嵐の夜見た女性は何者かに殺され、以前から何人もが行方不明になっており、消灯後、教師達がどこかに集まっているというのだ。数日後、天井からウジ虫が落ちる大騒ぎがおこり、生徒達の部屋は使いものにならなくなった。原因は天井裏のくさった食物だ。全員はその夜、講堂でカーテンをつって寝る事となった。と、異様なうめきが……校長だった。でも彼女は旅行中では--。翌日、ダニエルが自分の盲導犬に殺される。なぜ--?。疑惑の渦の中、サラは夜、教師達をつけていって殺された。スージーは、ある日、サラの友人の精神分析学者(ウド・キア)をたずねると、彼は何百年も生き続ける魔女の話を始めた。サラが見えないのを不審に思いタナーに聞くと、サラは退学したという。何かある。スージーは、夜学校の奥深くへ出かけていった。サラが話していた何かを求めて--。やがて、たどりついた部屋には、アイリスの花の壁紙が……。押すと隠し廊下の突き当たりの部屋に、ブランクにタナーと学校の首脳陣が集まっていた。逃げるスージー、追う彼ら。さらに奥に部屋があった。そしてベッドには、魔女がいる。魔術でスージーを襲う魔女。激闘の末、スージーのナイフが魔女の心臓をさす。外はすさまじい嵐であった。荒れ狂う学校から逃げ出したスージー。顔に笑みが浮んだ。
「サスペリア(1977)」の解説
アメリカよりやって来たバレリーナの身に起こる数々の恐怖の出来事をサーカム・サウンド(立体音響方式)で描くホラー映画。製作はクラウディオ・アルジェント、監督・脚本は「4匹の蝿」のダリオ・アルジェント、撮影はルチアーノ・トヴォリ、音楽はゴブリンが各々担当。出演はジェシカ・ハーパー、ステファニア・カッシーニ、アリダ・ヴァリ、ジョーン・ベネット、ウド・キア、フラビオ・ブッチなど。2019年初夏、4Kレストア版が公開。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1977年6月25日 |
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キャスト |
監督:ダリオ・アルジェント
出演:ジェシカ・ハーパー ステファニア・カッシーニ アリダ・ヴァリ ジョーン・ベネット ウド・キアー ミゲル・ボセ フラビオ・ブッチ |
配給 | 東宝東和 |
制作国 | イタリア(1977) |
年齢制限 | R-15 |
上映時間 | 99分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:4.67点★★★★☆、4件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-01-02
この映画はイタリアンホラーに多大な影響を与え、今なお名作として語り継がれているダリオ・アルジェント監督の代表作。
バレー学校に潜む魔女の伝説を追ううちに、次々と友達が不可解な死を遂げていくが、そのシーンは今見ても目を背けたくなるような描写になっている。
そういうシーンが怖く感じるのは、そこに行き着くまでの過程が恐怖を煽ってくれるからだ。
とにかくゴブリン作曲のあの曲が最高です。
その場その雰囲気にぴったりですよね。
そして、独特の色彩に彩られた映像にゴブリンの曲、たまりませんね。
主演を演じているジェシカ・ハーパーの本気で怖がっているかのようなあの表情と絶叫も相まって、怖さが作り上げられている感じがして素晴らしかった。
公開当時のキャッチコピー『決して一人では見ないでください』は、今でも通用すると思う。