黒川の女たち 作品情報
くろかわのおんなたち

満洲事変以降、国策のもと満蒙開拓が実施され、開拓団が中国はるか満洲の地に渡っていった。だが、日本の敗戦が色濃くなると、突如としてソ連軍が満洲に侵攻。守ってくれるはずの関東軍の姿もなく、満蒙開拓団は過酷な状況に追い込まれ、集団自決を選択した開拓団もあれば、逃げ続けた末に息絶えた人も多かった。そんななか、岐阜県から渡った黒川開拓団の人々は生きて日本に帰るために、敵であるソ連軍に助けを求めた。しかしその見返りは、数えで18歳以上の女性たちによる「接待」だった。接待の意味すらわからないまま、女性たちは性の相手として差し出されたのだ。帰国後、女性たちを待っていたのは労いではなく、差別と偏見の目、口さがない誹謗中傷だった。村の人々は同情から口を塞ぎ、女性たちは込み上げる怒りと恐怖を抑え、身をひそめる。青春の時を過ごすはずだった行先は、多くの犠牲を出し、日本の敗戦とともに消えてしまった。身も心も傷を負った女性たちの声はかき消され、この事実は長年伏せられてきた。だが、黒川の女性たちは手を携え、戦争から70年近く経った2013年、公の場でこの事実を明かした。したこと、されたこと、みてきたこと。幾重にも重なる加害の事実と、犠牲の史実を封印させないために――。
「黒川の女たち」の解説
敗戦後の満州からの引き揚げの際に犠牲となった黒川開拓団の女性たちに焦点を当てたドキュメンタリー。岐阜県旧・黒川村から満州に入植した黒川開拓団は、生きて帰るために敵であるソ連軍に助けを求め、15人の女性たちが性接待を強いられた。2013年、黒川の女性たちは幾重にも重なる加害と犠牲を封印させないために、長年伏せられたこの事実を公表する。監督は「ハマのドン」の松原文枝。俳優の大竹しのぶが本作の語りを担当する。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2025年7月12日公開予定 |
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キャスト | 監督:松原文枝 |
配給 | 太秦 |
制作国 | 日本(2025) |
上映時間 | 99分 |
公式サイト | https://kurokawa-onnatachi.jp/ |
予告編動画
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