ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 作品情報
わんすあぽんなたいむいんあめりか
デヴィッド・アーロンソン、通称ヌードルス(ロバート・デ・ニーロ)はユダヤ移民の子である。1923年、17歳のヌードルスがマックス(ジェームズ・ウッズ)と出会ったことから、仲間が寄り集まってゆく。パッシィー、コックアイ、年少のドミニク、親が経営するバーを手伝うモー、ヌードルスが憧れているモーの妹デボラ(エリザヴェス・マクガヴァン)、ケーキ1個で誰にでも身体を許してしまうペギー…。折りからの禁酒法施行を利用して稼ぐことを覚え、その金を共同のものとして駅のロッカーに常置しておくことを誓い合った彼らに大きな試練がやってくる。地元のやくざバグジーたちの襲撃でドミニクが殺されてしまったのだ。怒ったヌードルスはバグジーを刺し殺す。刑期は6年だった。1931年、刑務所から出てきたヌードルスも、迎えに来たマックスもすっかり成長していた。デボラも少女から成熟した美しい娘へと変貌し、彼女への愛が再び燃え上がった。再会の喜びにひたる間もなく、ヌードルスは新しい「仕事」にひき入れられた。デトロイトのギャング、ジョー(バート・ヤング)が持ってきたある宝石店襲撃プランを実行することになったのだ。事は手順どおり運んだ。だが店の主人の妻キャロル(チューズデイ・ウェルド)の意外な抵抗にあい、ヌードルスは彼女を犯す。禁酒法時代はやがて終焉を迎え、彼らは次の仕事に着手した。多発する労働争議への裏からの介入だ。しかし、ヌードルスの心は充たされなかった。デボラの愛が欲しかったのだ。しかし彼女はハリウッドに行って女優になるという幼い頃からの夢を実現するために、彼の前から姿を消した。ある日、マックスが全米一の警備を誇る連邦準備銀行を襲撃する計画を打ち明けた。ヌードルスは頑強に反対したが、マックスは言い出したらひき下がらない男だ。マックスの愛人になっているキャロルは警察に密告してマックスの計画を潰す以外に彼の命を助ける方法はないとヌードルスに懇願した。ヌードルスはキャロルの願いを聞き入れ、ダイヤルを回した。1968年、60歳を越したヌードルスは1通の墓地の改葬通知を手にしてニューヨークにやってくる。彼は、密告によって警察に殺されたマックス、パッツィー、コックアイが眠る墓地で1個の鍵を発見した。それはあの駅のロッカーの鍵だった。ロッカーの中には現金がつめ込まれた鞄が置いてあった。マックスは生きている! ヌードルスはその直感に従って今は女優として大成しているデボラに会い、デボラの子がマックスにそっくりなので唖然とした。ヌードルスとマックスは30数年ぶりに会った。マックスは、今はベイリー財団の理事長として政財界に君臨しており、ヌードルスの裏切りは全てマックスが計画したものだったのだ。ヌードルスはマックスの邸宅を辞し、彼のあとを追ってきたマックスは、清掃車の後部に身を投じた。(東宝東和配給*3時間25分)
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」の解説
アウトローの世界に身を投じた若いユダヤ移民たちのつかの間の栄光と挫折を描く。製作はアーノン・ミルチャン。エグゼキュティヴ・プロデューサーはクラウディオ・マンシーニ。監督は「夕陽のギャングたち」のセルジオ・レオーネ。彼の遺作となった。ハリー・グレイの原作をレオ・ベンヴェヌッティ、ピェロ・デ・ベルナルディ、エンリコ・メディオリ、フランコ・アルカーリ、フランコ・フェリーニ、レオーネが共同で脚色化、撮影はトニーノ・デリ・コリ、音楽はエンニオ・モリコーネ、編集はニーノ・バラリ、衣裳はガブリエラ・ペスクッチ、美術はカルロ・シーミが担当。出演はロバート・デ・ニーロ、ジェームズ・ウッズ、エリザベス・マクガヴァン、トリート・ウィリアムズ、チューズデイ・ウェルド、バート・ヤングなど。日本版字幕は進藤光太。イーストマンカラー、ビスタサイズ。1984年作品。後に229分の完全版が発表された。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1984年10月6日 |
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キャスト |
監督:セルジオ・レオーネ
原作:ハリー・グレイ 出演:ロバート・デ・ニーロ ジェームズ・ウッズ エリザベス・マクガヴァン トリート・ウィリアムズ チューズデイ・ウェルド バート・ヤング ジョー・ペシ ウィリアム・フォーサイス ジェームズ・ヘイデン ラリー・ラップ ダーレーン・フリューゲル ジェニファー・コネリー スコット・ティラー ラスティ・ジェイコブズ |
配給 | 東宝東和 |
制作国 | アメリカ(1984) |
上映時間 | 205分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「あの時~イエスタデイ~」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-02-22
休息を含むかなり長い上映作品ながら、しっかりとした脚本で、ニューヨークのかつて、あの時、イエスタデイを描いて行く。ほとんど何もわからず生きていた若者も歳月を重ね、自らのあり方を正して行く。かつて、荒くれた犯罪で栄華を楽しんだあの時(イエスタデイ)は、デ・ニーロには、良き時代ではあっても後悔の時代。思わぬ再会を果たした友は政治家として成功はしているが、昔と変わらない生き方。出会いの頃から奪い取る人生が破滅へ導く。栄光の影で、破滅へ歩んで行くかつての友とどうあるかを学んで行くデ・ニーロ。昔と今が♪イエスタデイ、♪サドゥンリィ、交差する。