P.N.「グスタフ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2019-11-18
青年弁護士リンカーンが活躍する法廷劇。1830年代の時代背景の群衆表現が優れており、開拓と国家創生の両面が垣間見れる。リンカーンひとりが常に冷静沈着で物事に対処する姿勢が強調されて、ヒロイズムのメッセージ色が強い。制作された1930年代後半の時代の影響があると思われる。それでも後半の裁判場面にフォードタッチのユーモアとヒューマニズムが展開されていて充分楽しめます。傑出しているのは、殺人の罪に問われた家族の描写で、フォード監督が愛して止まない思いやりのある家族像を見事に創作している。ほとんどセット撮影と見たが、野外シーンの構図の美しさは絵画の如く素晴らしい。