レッドブル 作品情報

れっどぶる

頑強者ぞろいのモスクワ警察特捜部の中でも、超人的な体力と無慈悲なまでに徹底した捜査を行なうことで知られるイワン・ダンコー(アーノルド・シュワルツェネッガー)刑事。ある雪の日、彼は相棒と共に、米ソにまたがる麻薬密売ルートの大ボス、ビクター・ロスタビリ(エド・オーロス)を追いつめていた。だが一瞬の隙にビクターは相棒を殺して逃亡する。半年後、ビクターがシカゴの刑務所にいるとの情報が入り、身柄引き取りのため、ダンコーはひとりで西側最大の犯罪都市シカゴへと向かった。彼を迎えたのは、面倒な規則などものともしない、シカゴ市警のはみだし刑事アート・リジック(ジェームズ・ベルーシ)だった。ダンコーがビクターを連れ、早々とモスクワに帰ろうとしたその時、ガードマンに変装した一団に急襲され、ビクターは所持品の鍵1つを残してあっという間に連れ去られてしまった。信じられない失敗をおかしたダンコーは、モスクワからの帰国命令を無視し、鍵の謎を解きビクターを再び捕えるまでシカゴに残ることを決意した。リジックは上司から煙たがられてダンコーの世話をまかされる。初めは絶えず衝突する2人だったが、いつしか友情らしきものが芽生えていった。やがて、金のために請われてビクターと結婚したというキャット(ジーナ・ガーション)の協力もあって、ビクターと犯罪シンジケートの関係が明らかになってきた。だがダンコーが持っていた鍵は、ダンコーの部屋を襲ったシンジケート一味との銃撃戦の隙に、まんまとビクターに奪われる。麻薬と金を一人占めしたビクターはモントリオール行きのバスを奪って逃げ、ダンコーとリジックもバスで追った。2台のバスは向き合い、お互いにぶつかりそうになるが、ダンコーの握るハンドルをリジックが切ってダンコーのバスは横転。ビクターのバスは列車に激突し、炎上した。何とかそこから抜け出したビクターに向けて、リジックから借りたダンコーのマグナム44が火を吹いた。ようやく敵を倒したダンコーは、今や真の友となったリジックに見送られて、モクスワへの帰途についた。

「レッドブル」の解説

モスクワの市警察警務大尉が麻薬犯を追ってアメリカのシカゴにやって来、現地の刑事と力を合わせる姿を描く。製作総指導はマリオ・カサールとアンドリュー・ヴァイナ、製作・監督・原作・脚本は「ダブルボーダー」のウォルター・ヒル、共同製作はゴードン・キャロル、共同脚本はハリー・クライナーとトロイ・ケネディ・マーティン、撮影は「ダブルボーダー」のマシュー・F・レオネティー、音楽は「ウィロー」のジェームズ・ホーナーが担当。出演は「バトルランナー」のアーノルド・シュワルツェネッガー、「暴力教室 '88」のジェームズ・ベルーシ、「ハメット」のピーター・ボイルほか。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1988年9月17日
配給 東宝東和
制作国 アメリカ(1988)
上映時間 105分

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ユーザーレビュー

総合評価:4点★★★★、2件の投稿があります。

P.N.「オーウェン」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2024-07-03

バイオレンス・アクションの鬼才と謳われたウォルター・ヒル監督が、当時、出世作の「ターミネーター」以来、人気沸騰中のアーノルド・シュワルツェネッガーを起用して撮った映画だ。

この映画でシュワちゃんが扮するのが、”レッドブル”とあだ名される、モスクワ市警でその名を知られる敏腕刑事イワン・ダンコー。

そして、この赤い星の国からシカゴにやって来たダンコーを助けるのが、ジム・ベルーシ演じるシカゴ警察のハミ出し刑事アート・リジック。

巨岩のような寡黙さと鋼のような強靭な肉体を持つ、ガチガチの共産主義者刑事ダンコーと、饒舌でヤンキー気質丸出しの資本主義者刑事リジックという、ミスマッチ感覚の絶妙な組み合わせだ。

饒舌なリジックがベラベラしゃべりまくると、寡黙なダンコーがブスーッとひと言で切り返すあたりの、絶妙な呼吸は、ウォルター・ヒル監督にしてみれば、彼が撮った「48時間」でニック・ノルティの刑事とエディ・マーフィの囚人という形で経験済みでお手のもの、余裕さえ感じられる。

最終更新日:2024-07-13 16:00:01

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