ビクター/ビクトリア 作品情報

びくたーびくとりあ

1934年冬のパリ。同棲中のリチャードと口喧嘩をしたゲイの初老芸人トディ(ロバート・プレストン)は、浮かぬ顔で勤め先のナイト・クラブリュイにゆく。折しも、一人の女が経営者ラビスのオーディションを受けていた。ワイン・グラスが砕けるほどの凄いソプラノだったが、ここではそんな声は必要なかった。彼女の名はビクトリア(ジュリー・アンドリュース)。ここ数カ月、職がなくアパートの大屋からは、うるさく家賃の催促をされていた。一方リュイでは、トディがリチャードと一悶着をおこし、クビになってしまう。彼は近くのレストランで、ビクトリアを見かけて中へ。彼女はたらふく食って、用意のゴキブリを出し無料にさせようという魂胆だった。ゴキブリが店内を歩き廻って大騒動になったすきに二人は逃げ出した。トディは彼女を自分のアパートにつれてゆく。彼女の服が雨のために縮んでしまい、かわりにリチャードの服をきたところ、これが良く似あうので、トディが妙案を思いついた。ビクトリアをポーランドの伯爵ビクター・グラジンスキーということにし、ゲイの歌手として有力興行者カッセルに売り込んだ。六週間後、彼女は初舞台を踏む。結果は大成功。見物客の1人、シカゴのクラブ経営者キング(ジェームズ・ガーナー)が彼女に惹かれ、楽屋におしかける。キングには彼女が男とはどうしても思えなかった。彼があまりに熱をあげるので、愛人ノーマ (レスリー・アン・ウォーレン)が怒り出したので、用心棒のスクウォッシュ(アレックス・カラス)に命じて帰国させる。ついにホテルの部屋に侵び込み、浴室でビクターが女であることを目撃する。キングは彼女とトディをつれて、リュイにゆく。トディはまたもや現われたリチャードと喧嘩を始めた。その大混乱を抜け出したキングとビクトリア。彼女は女であることを告白。2人がベッドにいるのを見たスクウォッシュが誤解し、自分もゲイだと告白する。パリにやって来たキングの共同経営者サルがゲイとは一緒にやれないといい出す。ビクトリアは、ビクターであることをやめ、キングの妻になることを決意。かわりに舞台にたったのは、トディだつた。その珍妙な女装と演技に観客は大爆笑する。(2時間13分)

「ビクター/ビクトリア」の解説

売れないソプラノ歌手が男に化け、女装のシンガーとしてスターになったためにおきる珍騒動を描くコメディ。33年にドイツのUfa社が製作したViktor/Viktoriaが基になっている。製作はブレイク・エドワーズとトニー・アダムス、監督・脚本はブレイク・エドワーズ、撮影はディック・ブッシュ、音楽はエドワーズと長年のコンビであるヘンリー・マンシーニ、振付はパディ・ストーンが担当。出演は実生活におけるエドワーズ夫人であるジュリー・アンドリュース、ジェームズ・ガーナー、ロバート・プレストン、レスリー・アン・ウォーレン、アレックス・カラスなど。ドルビー・ステレオ、パナビジョン。日本版字幕は戸田奈津子。テクニカラー(撮影)、メトロカラー(プリント)、シネスコサイズ。1982年作品。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 1983年1月22日
配給 MGM映画=CIC
制作国 アメリカ(1982)

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最終更新日:2022-09-14 16:57:23

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