呪いの家 作品情報
のろいのいえ
リック・フィッツゼラルド、その妹パメラとは、英国の海にのぞんだ、とある断崖の上に古いジョージア風の邸宅が建っているのを見つけて、すっかりそれが気に入ってしまった。邸宅は空屋になっていたので、2人はこの邸宅が化物屋敷の評判のあるのを承知で買い取った。リックは作曲家だったが、移転したその夜から不思議なことが次々と怒った。異様な叫び声が聞こえたり、ミモザの強烈な香りがただよって来たり、リックの書斎に時ならぬ冷気が吹き込んで来たりするのだった。前の持ち主のピーチ中佐の孫娘ステラ・メレデスは中佐がこの家を売ることに反対したが、それは彼女の母親マリイ・メレデスが屋敷内の断崖から身を投げて死んだ思い出のためだと村人は噂していた。一夜リック兄妹はステラを晩さんに招待したが、その夜も前のような異様なことが続いて起り、ステラは魔につかれたようにふらふらと断崖へ近づいて行くのだった。危ないころをリックに助けられ近所のスコット医師の手当を受けたが、医師は降霊術によってこの家につきまとっていると思われるステラの母親の霊を呼び出すことを主張し、それが行われている最中に、ステラの容態は又悪化して来た。そこへステラの祖父、ピーチ中佐がやって来て非常に怒り、彼女を母親の建てた精神病院へ入れてしまった。病院長のホロウェイ嬢はステラが余りに美しいので、彼女をひそかに又危険な化物屋敷へ送り返してしまう。リックはステラの身を案じて病院へ来て見るが、そのことを知っていそいで屋敷へ帰って見ると、彼女は又断崖の方へ吸い寄せられるようにして歩いて行くところであった。リックは彼女の生命のため、この化物の正体を確かめる決心をして、その異常な叫び声の聞こえて来た屋上の方へあがって行って見た。すると叫び声はやみ、ミモザの香も冷気も消え、再びこうしたことが繰りかえされなくなった。それはリックが、ステラの母親は実はマリイ・メレデスではなく、屋敷内に一緒に住んでいたジプシー女で、ステラを害そうとするマリイの霊と娘を護ろうとするジプシー女の霊が争うことによって、こうした怪事の起っていることを発見したからであった。
「呪いの家」の解説
最近アメリカの映画界の流行の1つとしてミステリイ・ピクチュアの製作があげられる。この映画はドロシー・マカードルの怪奇小説を映画化したいわゆるそのミスティイ・ピクチュアである。演劇プロデューサーの立物ギルバート・ミラーの下に舞台監督として活躍していたルイス・アレンの第一回映画監督の作品であって、ドディ・スミスとフランク・バートスの2人が脚色を担当している。主役はレイミランド。彼はアルコール中毒患者をテーマとした映画「失われた週末」で最近アカデミイ演技賞を獲得している。相手役のルース・ハッシーもゲイル・ラッセルも新人女優で、前者は舞台出身、後者は、サンタ・モニカ・ハイスクールから発見されて直接映画界入りをした。なおこの映画には、著名な舞台女優マウド・ダービンと俳優オチス・スキナーとの間の娘で、やはり舞台女優として活躍していたゴルネリア・オチス・スキナーが出演している。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | セントラル・モーション・ピクチュア・エキスチェンジ |
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制作国 | アメリカ(1944) |
上映時間 | 99分 |
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