第七の暁 作品情報
だいななのあかつき
1945年のマラヤ。ジャングルの奥地で終戦を迎えた抗日ゲリラ部隊のハーフのヌーはゴム園の共同経営をすすめる米人フェリス(ウィリアム・ホールデン)の友情を感謝しながら、モスクワで教育をうける決心を固め、マラヤを後にした。8年後、フェリスは経営者として成功し、戦時中、ヌー(タンバテツロウ)らとも仲間だったダーナ(キャプシーヌ)も、小さな村の教師をして、愛しあう2人は幸わせな毎日を過ごしていた。その頃、ジャングルで共産党のテロが横行したがその指導者がヌーと聞かされ、2人は愕然とした。フェリスはヌーに会い、2人は再会を喜びあったが、ヌーは肝心の話には耳をかさなかった。その帰途、フェリスは英国領事トラムペイの娘カンダス(スザンナ・ヨーク)と知りあった。その夜の領事館でダンス・パーティーが行われたが、テロリストによる手榴弾投下事件があり、トラムペイはその犯人の集落焼打ちを命じた。住民の家は衆目の前で次々に燃え上がり、武器や火薬が爆発していく。学校まで焼かれて、ダーナは狂ったようにジャングルをさまよい歩いた。待ちうけていたヌーのすすめで、ダーナもテロリスト加入を決意、街に戻った。だが、この事件に心乱れたダーナに、フェリスは優しく結婚を申し込んだ。だがダーナが隠し持っていた手榴弾が当局に発見され、条例によって死刑を宣された。当局からフェリスはヌーの居所を教えれば彼女を釈放しようと持ちかけられたが、ヌーとの友情は裏切られない。一方、カンダスもフェリスに想いを寄せていたが、ダーナの存在を知って、自分がヌーの人質になれば、ダーナは釈放されると考え、ヌーを訪れたが、逆に、ダーナを釈放しなければカンダスを殺すと宣告した。友情を裏切られたフェリスは単身ジャングルに向かった。同じ頃、軍隊のテロリスト攻撃が始まっていた。ヌーはカンダスを人質に逃げた。ヌーに追いつきフェリスはカンダスを救ったが、ヌーはスキをみてフェリスに襲いかかった。一瞬、カンダスの銃が火を吹いた。ヌーはダーナを密告したのは自分だと告げると静かに死んだ。数日後、すべてを失ったフェリスはマラヤを去った。
「第七の暁」の解説
マイケル・ケオンの原作を「隊長ブーリバ」のカール・タンバーグが脚色、「戦艦デファイアント号の反乱」のルイス・ギルバートが演出した戦争ヒューマニズムドラマ。撮影は「アラビアのロレンス」のフレドリック・A・ヤング、音楽はリズ・オルトラーニが担当した。出演は「パリで一緒に」のウィリアム・ホールデン、丹波哲郎、「トム・ジョーンズの華麗な冒険」のスザンナ・ヨーク、「ピンクの豹」のキャプシーヌ、ほかにマイケル・グッドリーフ、アラン・カスバートソンなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
配給 | ユナイテッド・アーチスツ |
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制作国 | アメリカ(1964) |
ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-02-15
この映画「第七の暁」は、第二次世界大戦中は、対日ゲリラとして、共に戦った親友同士でありながら、やがてマレー独立運動のために、敵味方に分かれた男二人が、友情の絡んだ対決をするアクション映画だ。
米人のゴム園主ウイリアム・ホールデンを向こうにまわして、今は共産系テロ団の首領となったマレー人役で、丹波哲郎がタフな魅力を発揮している。
女優陣はキャプシーヌとスザンナ・ヨーク。