組織 作品情報
そしき
アール・マクリン(ロバート・デュヴァル)が永年の刑に服し出所すると、情婦のベット(カレン・ブラック)が出迎えた。2人はマクリンの兄エディが経営する農場に向かったが、途中のモーテルで1夜を明かすことになった。そこでベットは、マクリンが出所する前にエディが殺されたことを語った。そのとき、殺し屋フランク(フェリス・オーランディ)が襲ってきたが、マクリンに油断はなかった。フランクを痛めつけ彼を雇ったジェイク(ティモシー・ケーリー)から、逆に金を巻き上げ、さらに兄を殺した賠償として25万ドルを要求した。マクリンと仲間のコディ(ジョー・ドン・ベイカー)は、友だちのマッジ・コイルのビッグホーン・ロッジに身を隠した。そして彼の組織に対する復讐計画は実行され、組織が経営するクラブや賭場が次々に襲われた。組織のボス、アーサー・メイラー(ロバート・ライアン)は、災いが若い夫人のリタ(ジョアンナ・キャディ)に及ばないうちに早く手を打とうと考え、彼らに望みの金の支払を約束した。受け渡しは教会で行なわれた。だが、手提げカバンの中味は新聞紙と知ったとき、マクリンとコディは数人の殺し屋に囲まれていた。2人はとっさの機転から血路を開いて逃げ出た。追手の追求が激しくなるにつれ、ベットはナーバスになったが、マクリンはどうしても決着をつけると思いつめていた。だが、彼らはハイウェイで警官に変装した殺し屋たちのパトロールカー2台に襲撃された。激しい撃ち合いとなってメナーは、燃えさかる車から逃げ出すところをマクリンに撃ち殺されたが、ベットも心臓を撃ち抜かれて車の中に沈んだ。もうメイラーを活かしておけなかった。マクリンはベットの死体を友人の医師にまかせ、警備の厳重なメイラーの屋敷へ乗り込んで入った。そのとき、マクリンは、この決戦から手を引くチャンスをコディに与えたが、彼は「結果を見きわめる…」といって聞かなかった。2人は巧みに警戒網を突破して屋敷内に潜入、時限爆弾を仕掛け、リタの自由を奪ったが、彼に発見されて先手を取られ、コディは1弾を浴びて倒れた。マクリンもまた機先を制されて危なかったが、重傷を負ったコディのおかげで窮地を脱した。やがて爆弾のさく裂で形勢が逆転、駆けつける警官隊の中を、マクリンは悠々と脱出して行った。
「組織」の解説
アメリカの人気作家リチャード・スターク原作の「悪党パーカー」シリーズ中の「犯罪組織」の映画化。製作はカーター・デ・ヘブン、監督・脚本は「愛と死のエルサレム」のジョン・フリン、撮影はブルース・サーティーズ、音楽はジェリー・フィールディング、編集はラルフ・E・ウィンタースが各々担当。出演はロバート・デュヴァル、カレン・ブラック、ジョー・ドン・ベイカー、ロバート・ライアン、ティモシー・ケーリー、ジョアンナ・キャシディ、リチャード・ジェイケル、シェリー・ノース、フェリス・オーランディなど。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1974年2月9日 |
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配給 | メトロ映画 |
制作国 | アメリカ(1973) |
ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-11-29
この映画「組織」は、リチャード・スタークのベストセラー小説"悪党パーカー"シリーズの「犯罪組織」の映画化作品だ。
とにかく、この映画は小気味がいい。
組織によって、兄と愛人を殺された主人公が出所後、ひとりで組織に戦いを挑み、復讐していく物語だ。
このように、粗筋自体は定番の復讐物語なのだが、冒頭からラストシーンまで、映画はスピーディーなテンポで走り抜ける。
もう、アクションに次ぐアクションの連続で、私のご贔屓のジョン・フリン監督の乾いた、しかも荒削りでダイナミックな演出が、全編に息つく暇を与えない緊迫感を生み出すんですね。
主人公の風采のあがらない中年男(ロバート・デュヴァル)が、精一杯の知恵と度胸で、大胆な計画を仕掛けるという脚本が抜群にいい。
そして、随所にアクションも盛り込まれ、後半にいくに従い、スピードと緊迫感が増していくんですね。
とにかく、ロバート・デュヴァルが、人間臭い中年のヒーローを好演していて、もう一人の中年のチンピラ(ジョー・ドン・ベイカー)との掛け合いも絶妙で、実に素晴らしい。