P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2023-12-15
この映画「さよならコロンバス」は、フィリップ・ロスの小説が原作のラリー・ピアース監督の青春映画の佳作
ニューヨークで図書館に務める青年ニール(リチャード・ベンジャミン)が、ブレンダ(アリ・マッグロー)と知り合う。
二人はデートを重ねるが、裕福なユダヤ人の両親に育てられ、我儘に育ったブレンダと、ナイーヴなニールとの間には、次第にズレが生じてくる。
当時の青年男女の生態を、階級の違いと、典型的なユダヤ人一家を通して、ほろ苦い、軽喜劇タッチで描いていて、セックスに関する露骨なセリフも出てくるが、ヒロインのユダヤ人女性としての在り方を捉える視点が、実に興味深い。
「ある愛の詩」でブレークする前のアリ・マッグローが好演していて、後に監督へ転身するリチャード・ベンジャミンのキャラクターも新鮮だ。
そして、アソシエーションの歌う主題歌も、いつまでも心に残る。