偶然の旅行者 作品情報
ぐうぜんのりょこうしゃ
仕事の旅から戻ったメーコン・ラリー(ウィリアム・ハート)は、妻のサラ(キャスリーン・ターナー)から家を出て行く決心を告げられる。去年の夏、彼らの1人息子がキャンプ地での強盗事件に巻き込まれ、不慮の死を遂げて以来、2人の間には目に見えない溝が広がっていた。メーコンは旅慣れない人たちのために現地で取材した実用的な情報を提供するビジネスマン向けの旅行ガイドブックのライターだった。几帳面な彼は独り暮らしになっても家をきれいに保とうと努力するが、初めての家事に大いにまごつく。仕事からやっと帰り着いても待っているのは誰もいない荒れた家という有り様に、メーコンの心に、空しく冷たい風が吹き抜けていく。そんな時彼は足を骨折し、兄弟のポーター(デイヴィッド・オグデン・スティアーズ)とチャールズ(エド・ベグリー・ジュニア)、妹ローズ(エイミー・ライト)の住む祖父母の家にしばらく身を置くことになった。辺りかまわず吠え散らし、誰にでも噛みつく愛犬エドワードを何とかしようと、メーコンはミュリエル(ジーナ・デイヴィス)という犬の調教師を雇うが、8歳の病弱な息子アレクサンダー(ロバート・ゴーマン)と2人暮らしというこの風変わりな女性と行動を共にするうちにメーコンはミュリエルの新鮮な魅力にひかれてゆくのだった。しかしそんな時、彼のもとにサラから連絡があり、2人は再びヨリを戻す。相応の冷却期間のおかげか、2人の仲は昔のように円満だった。ある日メーコンは仕事でパリに向かうが、その飛行機には秘かにミュリエルも同乗していた。強引なミュリエルにメーコンは当惑するが、ある夜彼が急病に倒れたことで、アメリカから飛んできたサラはミュリエルと鉢合わせしてしまう。こうしてメーコンは、パリの山の中で2人の女性の間をさまようことになるが、結局はミュリエルの大らかな愛に気づき、パリを旅立とうとする彼女をつかまえるのだった。
「偶然の旅行者」の解説
ある失意のライターがたどる心の交流を描くロマンティック・コメディー。アン・タイラーの同名小説の映画化で、エグゼクティヴ・プロデューサーはフィリス・カーライルとジョン・マルコヴィッチ。製作・監督・脚本は「シルバラード」のローレンス・カスダン、共同製作はチャールズ・オークンとマイケル・グリロ、共同脚本はフランク・ガラチ、撮影はジョン・ベイリー、音楽はジョン・ウィリアムス(2)が担当。出演はウィリアム・ハート、キャスリーン・ターナー、ジーナ・デイヴィス(89年度アカデミー賞助演女優賞)ほか。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 1989年10月28日 |
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配給 | ワーナー・ブラザース |
制作国 | アメリカ(1988) |
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