P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-05-12
この映画「カーツーム」は、19世紀半ばの清朝中国を舞台に、内乱の鎮圧に活躍した英国の将軍”支那のゴードン”の晩年を描く歴史大作。
スペクタクル映画としては説明が多すぎるが、ゴードン将軍役のチャールトン・ヘストンと反乱軍の回教徒のリーダー、マーディ役のローレンス・オリヴィエという、当時の大スターと名優との激突が最大の見物だ。
ゴードン将軍が英国のグラッドストーン首相の策謀で、スーダンの総督として赴任する。
そして、反乱軍のリーダーのマーディと会って局面を打開しようとするが成功せず、遂に首都のカーツームにおいて包囲され、悲愴な最期を遂げるまでを、歴史の教科書的な生真面目さで描いていて、凡庸なバジル・ディアデン監督の演出のせいもあって、面白みのない作品になっている。
もっとも、ドラマ的には盛り上がりに欠けるものの、砂漠の戦闘シーンは、大勢のエキストラを動員して、相当な見せ場になっている。
そして、最大のスペクタクル場面は、やはりクライマックスのカーツームでの攻防戦で、動きは西部劇でのインディアンの来襲より鈍くて爽快さもないが、重量感は十分感じられましたね。