愛の泉(1954) 作品情報

あいのいずみ

ある日、アメリカ娘マリア(マギー・マクナマラ)が、ローマに職を得にやって来、彼女を呼びよせたアニタ(ジーン・ピータース)に会った。そして、マリアは、アニタとアメリカ人作家シャドウェル(クリフトン・ウェッブ)の秘書をしているフランセス(ドロシー・マクガイア)が同居している贅沢なアパートに住むこととなった。マリアの初出勤の日、フランセスは2人を自分の車に乗せてやった。彼女は途中、トレヴィの泉で車を止め、泉に銀貨を投げ入れた。泉に銀貨を投げてローマに再び帰りたいと祈ればその望みがかなえられるという伝説があるのだ。その夜、役所の局長夫人主催のカクテル・パーティにマリアもアニタも招かれ、マリアはディノ公爵(ルイ・ジュールダン)に心を惹かれた。アニタは同じ局の伊国人ジォルジォ(ロッサノ・ブラッツイ)とひそかに愛し合っており、ジォルジォから田舎の彼の農場へ招待された。土曜日、2人が乗った車が市を出るとき、局長の車と出合った。局では米伊局員の交際を禁じていた。一方、マリアはディノ公爵からヴェニスへ誘われたが、フランセスも一緒について来たので、公爵はくさってしまった。農場を訪れたアニタは、ジォルジォと離れられぬ仲になったけれど、そのため翌日彼は局規を破ったかどでクビになった。アニタはマリアが密告したと誤解し、アパートを出てジォルジォの家へ行った。しかし失職したジォルジォは結婚することができない。2人は結局別れねばならなかった。マリアはフランセスに智恵をつけられて、ディノ公爵の心を巧みにとらえたが、最後にそのことを告白して公爵をがっかりさせた。フランセスも淋しくなり、帰米するといい出したが、彼女がいなくては困るシャドウェルは彼女に求婚した。しかし、シャドウェルは医師の診断で脳腫と分かり余命の少いことを知って求婚を取り消した。だが、彼女の誠意に打たれて婚約をしなおした。フランセスは失望してアメリカへ帰ろうとするアニタとマリアをトレヴィの泉に呼び、希望はあくまで捨ててはいけないと説いた。そこへ、シャドウェルとディノ公爵と、シャドウェルの骨折りで復職したジォルジォが揃ってやって来た。

「愛の泉(1954)」の解説

在伊中のアメリカ作家ジョン・H・セコンダリの小説より、「真紅の女」のジョン・パトリックが脚色し、「百万長者と結婚する方法」のジーン・ネグレスコが監督する1954年作ロマンティック・コメディ。製作は「真紅の女」のソル・C・シーゲルである。撮影は「悪の花園」のミルトン・クラスナー、音楽は「大砂塵」のヴィクター・ヤングの担当。「一ダースなら安くなる」のクリフトン・ウェッブ、「我が心の呼ぶ声」のドロシー・マクガイア、「アパッチ(1954)」のジーン・ピータース、「忘れじの面影(1948)」のルイ・ジュールダン、「月蒼くして」のマギー・マクナマラ、「裸足の伯爵夫人」のロッサノ・ブラッツイなどが出演する。

公開日・キャスト、その他基本情報

配給 20世紀フォックス[極東]会社
制作国 アメリカ(1954)
上映時間 102分

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最終更新日:2022-07-26 11:04:07

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