“経営学入門”より ネオン太平記 作品情報

けいえいがくにゅうもんよりねおんたいへいき

東京の古本屋を廃業して大阪のキャバレー、オアシスの支配人となった利徳は、巧みな宣伝と戦術で成功していた。彼には女房カツ子の待つ家庭よりも、この道の方が魅力的だった。その利徳にとって、競争相手のニューポールが新装開店するという情報は聞き捨てならないことだった。早速第二オアシスを開店させて対抗しなければならないと、社長の片岡を説得した。しかし、場所が悪く「文教地区にキャバレー進出」と新聞が書きたて、地元民の反対は強かった。そんな間に、ホステスたちの教育、ヌードダンサーが逮捕された後始末と、利徳は忙しかった。利徳が双子のホステスの姉のフミ子と深い仲になり、妹の方のフキ子と三人でアパート住いするようになったのはそんな頃だった。ある日、地下鉄でスカート切りをして利徳に説教されたボーイ相川が店の売り上げ金を持って逃げてしまった。相川は間もなく捕まったが後悔の色はなく、利徳を怒らせるのだった。一方、ニューポール開店の影響で、客のとりあいをめぐってのホステス同士の争いが激しくなり、第二オアシス開店の必要が迫られていた。しかし、文教地区へのキャバレーの進出は市議会の問題にまで発展し、テレビのアフタヌーン・ショーでも取上げられることになった。利徳はテレビで「キャバレーはサラリーマンの憩の場として絶対必要」という信念を披歴して、PTA族相手に奮闘するのだった。そのうち、利徳はフキ子ともデキてしまった。双子から結婚を迫られた利徳は、次の日から事務所に寝泊りするようになった。それから間もなく、オアシスが火事になったが、利徳はひるまず、第一オアシスは焼跡祭り、第二オアシスも開店して謝恩大運動会を開いた。市中をビキニ姿のホステスが走るこの宣伝に、利徳は効果満点とばかり、張切って号令をかけた。それはこの世界で生き抜こうとする利徳の意地でもあった。

「“経営学入門”より ネオン太平記」の解説

磯田敏夫の原作「企業防衛」を、「人間蒸発」の今村昌平と新人の磯見忠彦が共同で脚色した風俗喜劇で、磯見忠彦の監督第一回作品。撮影は「波止場の鷹」の姫田真佐久。

公開日・キャスト、その他基本情報

キャスト 監督磯見忠彦
原作磯田敏夫
出演小沢昭一 園佳也子 中村芳子 古川潤子 古川由子 桜井隆之介 東光男 西村晃 白羽大介 森みどり 藤江リカ 佐川啓子 椿麻里 吉村実子 松尾嘉代 久本有紀 加藤武 桂米朝 小松左京 三國連太郎 北村和夫 渥美清 玉村駿太郎 黛敏郎 野坂昭如
配給 日活
制作国 日本(1968)
上映時間 92分

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最終更新日:2023-06-01 02:00:06

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