樹の海 作品情報

きのうみ

生を育み、死を受け入れる場所─それが樹海

富士山麓に広がる青木ケ原樹海。夜逃げした顧客を追うヤミ金のタツヤ(池内博之)は、携帯電話片手に悪態をつきながら、おぼつかない足取りで森の中へ歩を進める。その奥深くでは、洞穴に投げ捨てられた寝袋から恐る恐る顔を出した朝倉(萩原聖人)がつぶやく。「ちゃんと殺してくれればよかったのに…」。また別の場所では、映子(井川遥)がネクタイで首をつろうとしていた。所変わって新橋の居酒屋。向かい合う初対面の三枝(塩見三省)と山田(津田寛治)。三枝は花と果物を携えて樹海を訪れたばかりだった。

「樹の海」の解説

まさに、森は生きている、のだ。自殺の名所として知られるだけに死のイメージが濃厚な樹海だが、その表情は驚くほど豊かで生命力に満ちている。そこは命を奪う場所ではない。自ら死を選ぶ者は、命を捧げ、樹海と同化しようとする。樹海は人を拒まない。迷い込んだら二度と出てこられそうもないが、立ち去ることだってできなくはないのだ。その神秘的な宇宙のような空間に身を置く時、人は傲慢であることをやめ謙虚になるしかない。樹海に引き寄せられる人々を4つのエピソードで綴った本作は、日々生きることのやりきれなさを描きつつ、同時に、もう一度生きてみようという希望も持たせてくれる。これが満を持しての長編デビューとなった瀧本智行監督の誠実な演出にも好感が持てる。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2005年6月25日
キャスト 監督瀧本智行
出演萩原聖人 井川遥 池内博之 津田寛治 塩見三省 余貴美子 大杉漣 小嶺麗奈 小山田サユリ 中村麻美
配給 ビターズ・エンド
制作国 日本(2004)
上映時間 119分

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最終更新日:2019-11-14 09:28:17

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