風音 作品情報

ふうおん

寡黙な人々の魂を運ぶ風が吹き、記憶は過去から未来へ生き続ける

母親(つみきみほ)に手を引かれ、小学4年生のマサシ(伊集朝也)が、沖縄の小さな村に辿り着く。今日から祖母(吉田妙子)の家で暮らすのだ。近所に住む6年生のアキラ(島袋朝也)に誘われ、地元の少年たちの遊び場へ出かけたマサシは、ふいに海からの強い風が運んできた不思議な音を耳にする。それは、浜辺の風葬場に置かれた「泣き御頭(なきうんかみ)」と呼ばれる頭蓋骨が鳴らす「風音」だという。少年たちは「泣き御頭」を見に浜辺に向かう。同じ頃、一人旅の老婦人(加藤治子)がアキラの祖父・清吉(上間宗男)を訪ねる。

「風音」の解説

戦争を体験した海人(うみんちゅ)の清吉、特攻隊員として死んだ従兄弟の足跡を追う老婦人、息子と2人で再出発を決意する母親をはじめ、ここに登場する人々は、自分の過去に言い訳をしない。今更手を加えることはおろか、消し去ることもできないのなら、あるがままを受け入れるしかないのだ。生き続けることのせつなさや虚しさを知っている彼らは、個々が抱える深い哀しみや悔恨の情を、でしゃばることなく静かに見守る術を身につけている。

映像、音楽、プロではない地元の人々も含めた役者の演技が、見事に溶け合い、どの画面も引き締まっていて、だれたところなど皆無なこの作品。原作者の芥川賞作家・目取真俊が自ら手がけた脚本を得て、淡々とした語り口ながら、他人を深く思いやる心が丁寧に描かれ、東陽一監督のベテランの技が冴えている。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2004年7月31日
キャスト 監督東陽一
原作・脚本目取真俊
出演上間宗男 加藤治子 つみきみほ 光石研 北村三郎 吉田妙子 治谷文夫 細山田隆人 加藤未央 島袋朝也 伊集朝也
配給 シグロ
制作国 日本(2004)
上映時間 106分

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最終更新日:2016-10-19 00:01:13

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