耳に残るは君の歌声 作品情報

みみにのこるはきみのうたごえ

『タンゴ・レッスン』の女性監督サリー・ポッターが描く、ある少女の魂の物語

1972年のロシア。出稼ぎの為、渡米した父親の帰りを待つユダヤ人の幼い少女フィゲレは、村の暴動に巻き込まれるが、イギリス行きの船に乗り難を逃れる。成長したフィゲレはスージー(クリスティーナ・リッチ)と名前を変えパリへ移り、父親との再会を夢見、渡米する為の資金稼ぎにコーラスガールとなる。そこで仲良くなったロシア人ダンサー、ローラ(ケイト・ブランシェット)と共にオペラ劇団に入った彼女は、馬の調教師をするジプシーのシーザー(ジョニー・デップ)に恋心を抱くのだった…。

「耳に残るは君の歌声」の解説

幼い少女の長い長い父親探しの旅を描いたドラマ『耳に残るのは君の歌声』。この日本タイトルの意味はテーマ曲から来ているが、少女の父親が教会歌手で、イギリスに移った英語の喋れない彼女がイディッシュ語で美しい歌声を披露することにも繋がっている。そんな彼女の歌声を聞いた教師が少女に英語で賛美歌を憶えさせ、やがて母国語を忘れ、もとの名前も変えさせられ、自分自身の本来の姿を失ってしまう。物語りは、1人の少女の父親探しだけではなく、自分探しの物語でもあるのだ。

登場人物は外国人やアウトサイダーばかりで、セリフは少なく、美しく悲しげな音色を持つオペラとトーンダウンした落ち着きのある映像で、静かな流れを持って綴られていく。これぞ、まさにサリー・ポッタ-監督ならではビジュアルセンスといったところ。言葉よりも登場人物の表情などから内面を表し、シーンごとに漂うの空気から、映画全体が持つ悲しみを帯びたトーンを観客にくみ取らせる。その為には、存在感と演技力のある俳優達を使うという考えも流石のひとこと。主要キャスト以外にも、『バートン・フィンク』のジョン・タトゥーロや、『パリ・テキサス』のハリー・ディーン・スタントンが脇を固め、あくまでヨ-ロッパの香り漂う品のある作品として完成させている。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2001年12月15日
キャスト 監督・脚本サリー・ポッター
出演クリスティーナ・リッチ ケイト・ブランシェット ジョニー・デップ
配給 アスミック・エース エンタテインメント
制作国 イギリス=フランス(2000)
上映時間 97分

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2019-08-06

実に見事なcastingの本篇,フランソワ・トリュフォー監督の占領下のParisを舞台にした名篇〈終電車〉見たいな薫りを放つromanceな作品。サリー・ポッター監督らしくオペラやロマ人のシーン丈で無くダンスシーンにも一段と輝きが在ったんだ💃

最終更新日:2019-08-11 16:00:04

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