日時:5月4日(水)
場所:帝国ホテル 舞の間
登壇者:ゆりやんレトリィバァ
5月4日、オードリー生誕の日、ドキュメンタリー映画『オードリー ・ヘプバーン』公開を直前に控え、オードリーの大ファンを自認するゆりやんレトリィバァをゲストに迎えた映画公開直前&オードリー生誕記念イベントが実施された。45キロの減量を成功させ、美しさに磨きがかかるゆりやんは『ティファニーで朝食を』のオードリーをイメージしたブラックドレスで登場!オードリーさながらの美しい姿を披露し「私もオードリー・ヘプバーンのような生き方を目指したい!」と、これまでのシュールな芸風をひととき忘れ、オードリーの生き方に触発された新ネタを発表した!
ゆりやんは『ティファニーで朝食を』にてオードリーが着用していた衣装をイメージした黒いドレス、手袋、ネックレスで優雅に登場し、劇中のオードリーを完全再現?したような同じポーズでニッコリ。そして、落ち着いた口調で「オードリー・ヘプバーンです」と挨拶し笑いを誘い、さらに会場に飾られた『ティファニーで朝食を』の場面写真を指して「これは、本物の写真で私が先ほど楽屋で撮っていただいたものではありません」と断りを入れ「素敵なドレスを着させていただくと、オードリ(踊り)出したくなっちゃいますよね?」と世界的スターらしからぬベタなギャグを口にする。
そして“緊急重大発表”として「オードリーは、愛されることより愛することを信じて、生涯、愛することを貫いてこられました。私はそんなオードリーを尊敬しておりますので、私も愛することを貫きたいと思います。オードリーのように子どもたちを愛し、守るために、キャラクターを変更したいと思います」となぜか突然のキャラクター変更を宣言! アイドルのようなかわいらしい口調で「よろしくお願いします!」とアピールした。
突然の宣言に「ちょっと説明が必要かと…」と困惑気味に司会者が尋ねると、ゆりやんは「子どもたちを愛したいというのはもちろんなので、子どもたちが危ない目に遭っていたら、私のこの体で守るぞ! という」と説明するも、イマイチ伝わらず、会場はビミョーな笑いに包まれる。その後の、映画についてのトークでは「そのキャラのまま行くのか?」と司会者に問われると「自分の中でも境目がわからなくなっていて…(苦笑)」と自身も困惑している様子をうかがわせた。
改めてこのドキュメンタリー映画について、ゆりやんは「本当に人生を変える1本だなと思いました。オードリーさんって、おきれいでかわいくて、華やかな人生送られていたんだというイメージでしたが、そんなことなくて、過酷な時代を生き抜いてこられていて、いま私たちが生きている時代と重なる部分もあるし、『私だったらどうする?』『どうやって生き抜いていかないといけないのか?』と考えさせられ勇気をもらい、考えるきっかけになりました」と語る。
この日はオードリーの誕生日で、存命であれば93歳を迎えていたが、ゆりやんは「3年間だけオードリーさんと同じ時代を生きさせていただいたというのが光栄です。もっと一緒の空気を吸いたかったと思います」と63歳の若さで亡くなった世界的スターを偲んだ。
オードリーの出演作では『暗くなるまで待って』がお気に入りだというゆりやん。このドキュメンタリーでは、家族や多くの関係者が「愛」というキーワードを用いて彼女について語るが、愛されることよりも愛することを選んだオードリーについて、ゆりやんは「私なんかだと、『こんなに愛してるのに、なぜ愛してくれないんだ?』と腹が立ってくるんですね、いつも。見返りばかりを求めて生きているなって思います。オードリーさんは、そうじゃなく、愛されることより、愛することに重点を置いて生きておられて、見習いたいと思います」とオードリーの生き方に感化されたと語る…が、それでも「なぜだ? こんなに愛してやってるのになぜ? って腹が立つこと、ありません? (愛を与えるのが)こっちばっかりじゃん!って」とオードリールックの上品な出で立ちとのギャップが激しい怒りをぶちまけ、会場は大きな笑いに包まれた。
オードリーは晩年の人生をユニセフの大使としての活動など、人道的な活動に捧げたが、ゆりやん自身、今後の人生でやってみたいことは? と問われると「武道館での単独ライブです」と即答。「このまえ、(武道館ライブを)見させていただいて、すごかったんです。その日から、武道館で単独ライブすることばっかり夢に見てます」と語り、「『お前なんか、武道館で単独ライブやっても(客が)来ないだろ』って? ちゃうねん! 『ルミネtheよしもとでもまだ完売してないのに無理だろ』って? ちゃうねん!」となぜか怒りを爆発させ「被害妄想です…(苦笑)」と漏らし、またも場内には笑いが。
また、芸人としての活動の中で、幸せを掴む秘訣を問うと「睡眠時間をしっかりとること」と回答。「睡眠をとると、ひとに優しくなれるんです。忙しくて睡眠不足とかじゃなく、単に夜にTVを見て寝るのが遅くなった次の日、人に腹立っちゃうことないですか? 誰のせいでもないのに、メッチャ腹立つんですよ!」と再び怒りを爆発させ、これには司会者からも「最近、何かありました? 腹立ってますよね?」と心配されていた。
さらに、時代を超えて愛されるオードリーが遺した数々の名言にまつわるクイズをゆりやんに出題。名言の空欄部分を解答してもらったが「愛は○○なのよ、言葉だけではだめなの。」という言葉の「○○」に、ゆりやんは「とん汁」と珍解答。「愛は温かくていろいろな感情あります。とん汁もいろいろな具がありますよね?」とその真意を説明。
続いて「この世で一番すてきなことは、○○だって本気で思います。」という名言に関しては「こたつ」と解答し「こたつは温かいですよね? あんまりよくないけど、1枚くらいなら洗濯ものも乾かせますし、万能です」とニッコリ。
それぞれ正解は「行動」と「笑うこと」だったが、正解を知ると、ゆりやんは自身の解答パネルに書いた答えを無理やり修正し「ほとんど正解でした」と強弁。「迷ったんですよね。『とん汁と行動』、『こたつと笑うこと』も。こんなにすごい人生を送って来られた肩の言葉は、私の中でも大切にしたいなと思います」と語っていた。
イベントの最後にゆりやんは映画について「人生を変える作品になること間違いなしです。みなさんの知らなかったオードリーさんの人生を見ることができます。この作品をきっかけに、何かに気づいて、行動を起こす“アレ”になればいいなと思います(笑)。ぜひご覧ください!」とやや乱暴にまとめつつア映画をピールし、笑いの中イベントは幕を閉じた。
■帝国ホテルでは、オードリーのプライべート写真が多数飾られた写真展も開催中
エレガントなオードリーふさわしい帝国ホテルで、ただいまオードリー・ヘプバーン写真展も開催中。オードリーの生涯を記した年表とともに、何よりも大切にしていた子供や晩年をともに過ごしたパートナーと自宅でくつろぐ姿など。きらびやかなスターではない一人の女性としてのオードリーの素顔も豊富に展示中です。※会期/5月31日(火)まで
『オードリー・ヘップバーン』は5月6日(金)、TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamura ル・シネマほか全国公開。