60年代から70年代にかけて多くのミュージシャンが暮らし、数々の名曲を生み出したウェストコースト・ロックの聖地、ローレル・キャニオンを巡るドキュメンタリー映画『エコー・イン・ザ・キャニオン』が、5月27日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開となる。
ハリウッドのナイトクラブ街から車で5分の場所に位置するローレル・キャニオン。そこは60年代から70年代にかけて数々のミュージシャンが暮らし、互いに刺激を与え合い、ウェストコースト・ロックというジャンルを作り上げた伝説の場所。ジェイコブ・ディラン(ボブ・ディランの息子)がホストとなり、リンゴ・スター(ザ・ビートルズ)、ブライアン・ウィルソン(ザ・ビーチ・ボーイズ)、エリック・クラプトン、ジャクソン・ブラウンなど超大物ミュージシャンたちへインタビューを行い、当時の音楽に影響を受けたベックやノラ・ジョーンズなど次世代のミュージシャンらによって数々の名曲が現代に蘇っていくーー
この度公開された予告編はウェストコースト・ロックの代表格、ザ・バーズの「Turn! Turn! Turn!」(65)が流れる中、“ギターの神様”とも称されるエリック・クラプトンが「ローレル・キャニオンは天国だ」と語る様子から始まる。ハリウッドのクラブ街から5分という場所に位置しながら、豊かな緑と住宅が立ち並ぶローレル・キャニオンの閑静な景観が映し出され、ザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンは「ローレル・キャニオンはすべてが自由だった」、CSN&Yのグラハム・ナッシュは「最高の環境だ」、ザ・ビートルズのリンゴ・スターは「恋に落ちたよ」と、伝説的ミュージシャンたちがいかに魅力的な場所だったかを振り返る。その他にも、ホストを務めるジェイコブ・ディランが当時の音楽に影響を受けたベック、ノラ・ジョーンズ、フィオナ・アップル、キャット・パワーら次世代のミュージシャンとともに作り上げた、60年代のウェストコースト・ロックに捧げるトリビュート・ライヴとカバーアルバムの制作過程が描かれる。また、本作が生前最後のフィルム・インタビューとなったトム・ペティは「ここで(ザ・ビートルズの)サージェント・ペパーズが生まれた」と証言し、当事者であるリンゴ・スターも「当時のレコードは最高だった」とコメント、ジャクソン・ブラウンも「(ウェストコースト・ロックが)ザ・ビートルズに影響を与えた」と語る。もともとはザ・ビートルズに刺激を受けたミュージシャンたちによって発展したアメリカ西海岸の音楽シーンが、海を超え本家にまで影響を与える形となったのだ。そしてそんなザ・ビートルズが影響を受けたと公言しているザ・ビーチ・ボーイズの最高傑作「ペット・サウンズ」(66)誕生の瞬間について語るのはママス&パパスのミシェル・フィリップス。彼らの代表曲「夢のカリフォルニア」(65)とともに、映画に登場する錚々たるミュージシャンが次々と映し出される。
今なお愛され続ける数々の名曲を生み出した音楽の聖地で、その背景にどのような人間関係や出来事があったのか、本編でミュージシャン本人の口から語られるエピソードが楽しみな内容となっている。本国アメリカではたった2館での上映から興行収入335万ドルに達する大ヒットとなったドキュメンタリー映画『エコー・イン・ザ・キャニオン』は、5月27日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次公開。
映画『エコー・イン・ザ・キャニオン』予告編
https://youtu.be/OCXSRzVkZRs