世代を超えて人々を魅了し続ける〈伝説の〉ミュージカルを、巨匠スティーブン・スピルバーグが念願の映画化。エンターテイメント界に新たな歴史を刻む奇跡のプロジェクトとなる映画『ウエスト・サイド・ストーリー』が 2 月 11 日(金)に公開する。本作は、これまで『E.T.』や『ジュラシック・パーク』、『インディ・ジョーンズ』や『レディ・プレイヤー1』など、世界中の誰もが知るエンターテインメント大ヒット作をいくつも手掛け、映画界を盛り上げてきた巨匠スティーブン・スピルバーグ監督が手掛けるミュージカル映画。ミュージカル映画といえば華やかなダンスやしっとりとした歌声などその魅力は多々あるが、中にはその独特な雰囲気が苦手という人も少なくない。その事実を周知の上で今回スピルバーグ監督は“苦手な人でも楽しめるミュージカル映画”を創り、さらに“キャラクターを信じることで魔法にかかり物語をリアルに感じる”というスピルバーグ流のミュージカル映画の楽しみ方を明かした。
昨今では、第 89 回アカデミー賞で史上最多 14 部門にノミネートされた『ラ・ラ・ランド』(2017)や、世界中で楽曲が人気を誇り日本でもオリコン週間デジタルアルバムランキングで 1 位を獲得した『グレイテスト・ショーマン』(2017)、また日本での初日 2 日間の興行収入が 10 億円を超え大ヒットとなった『美女と野獣』(2017)など、“ミュージカル”というジャンルが広く親しまれ、人気を博している。しかし中には「突然歌い出すことに馴染めない」、「非現実的に感じる」と、苦手な人もいるのが事実だ。そんなジャンルに 50 年の監督人生において初めて挑戦したスピルバーグは、「キャストたちが演じる際に“作り物”であることを忘れ、キャラクターの信じていることや感情を表現できたとき、観客はその世界に入り込むことができて、魔法にかかっているような感覚になる。一旦ミュージカルは、“ドラマではなくリアルなもの”という事実を受け入れることで楽しめるんだ」と、観客に楽しんでもらうためにキャストの演技の段階から工夫を施していること、そして観る人は“キャラクターを信じて共感すること”で物語をリアルに感じ、ミュージカルの魅力に引き込まれるというスピルバーグ流の楽しみ方を明かした。そんなスピルバーグ監督のこだわりを受けて主役“トニー”を演じたアンセル・エルゴートは、「たとえあなたがミュージカルを好きじゃなくても、この映画を楽しめると思う。なぜなら、スティーブン・スピルバーグは、人々が突然歌い出す時、それが馬鹿げて見えたり、ストーリーから気がそれてしまったりしないようにするのに、とても良い仕事をしたからだよ。だから、これまで一度もミュージカルを観たことがなくても、ミュージカルが嫌いでも、関係ないと人々に言いたい。それでも、あなたがこの映画が大好きになることはありうると思うよ」と誰もが一様に楽しめるようなミュージカル映画に仕上がっていることを語った。
これまで多くの大ヒット作を生み出し観衆の心を掴み続けてきたスピルバーグ監督が「歌やダンスは、心への入り口なんだ。観客の中のとても強い感情やエネルギー、情熱がかき立てられる」と、特有の魅力を語るミュージカル映画。第 79 回ゴールデングローブ賞では作品賞を含む主要 3 部門を受賞し、最多 3 冠を獲得。アカデミー賞最有力候補との呼び声も高い、今最も注目の作品となっている。好きな人はもちろん、ミュージカルが苦手な人も、スピルバーグ流の楽しみ方を意識して是非劇場で堪能してほしい。