『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』『のぼうの城』などで知られる犬童一心監督が、世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追った、2022年1月28日(金)公開の映画『名付けようのない踊り』のバリアフリー音声ガイドの制作が決定し、音声ガイドを『風の谷のナウシカ』(ナウシカ役)、『ルパン三世~ カリオストロの城』(クラリス役)の声優、島本須美が担当することが決定した。
1978年にパリデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現、そのダンスの公演歴は現在までに3000回を超える田中泯。映画『たそがれ清兵衛』(02)から始まった映像作品への出演も、ハリウッドからアジアまで広がっている。そんな独自の存在であり続ける田中泯のダンスを、『メゾン・ド・ヒミコ』(05)への出演オファーをきっかけに親交を重ねてきた犬童一心監督が、ポルトガル、パリ、東京、福島、広島、愛媛などを巡りながら撮影した。また、『頭山』でアカデミー賞短編アニメーション部門に日本人で初めてノミネートされた山村浩二によるアニメーションによって田中泯のこども時代が情感豊かに点描され、ぶれない生き方が紐解かれてく―。同じ踊りはなく、どのジャンルにも属さない田中泯のダンスを、息がかかるほど間近に感じながら、見るものの五感を研ぎ澄ます――そんな新たな映像体験を味わって欲しい。
『名付けようのない踊り』バリアフリー音声ガイドを務めるのは、『風の谷のナウシカ』(ナウシカ役)、『ルパン三世~ カリオストロの城』(クラリス役)の声優、島本須美に決定!!
コロナ禍であっても、映画館で“泯(みん)さんのダンスと共に世界を旅する楽しさ”を、視聴覚障害のある方々も一緒に体感してもらえたら‥という犬童監督の想いのもと、『名付けようのない踊り』のバリアフリー版の制作が決定し、その音声ガイドを『風の谷のナウシカ』(ナウシカ役)、『ルパン三世~ カリオストロの城』(クラリス役)の声優、島本須美が担当することが決定した。オファーした理由について、犬童監督は「⾳声ガイドのナレーターを誰にしようかと考えた時に、最初に浮かんだのが、島本さんの声だった。撮影をしながら、⽥中泯さんの日々の姿に、ナウシカの<世界>との向き合い⽅を重ね合わせていたのかもしれない。」と語る。
一足先に本作を鑑賞した島本は「スクリーンの中の田中泯さんはとても自然体で、ピンと張り詰めた空気の中を、大地と呼応し合う様に踊り出す。心の奥の何かがドクドクと脈打つ様な感動でした。」と本作の印象を話す。バリアフリー音声ガイドを務める島本は、「この作品に参加させていただく事になりとても嬉しく思っています。田中泯さんは土であり大地であり地球上の全てを表現されている様に感じられました。ですから私はその中で≪風≫であれば良いのかしらと思いました。皆様に届いていると良いのですが…」と意気込みを語る。また、実際に本作の音声ガイド制作に携わっている、視覚障害のあるモニターの方々は「音声ガイドが付けられていない映画やコンテンツは、まだ沢山ある。島本さんが音声ガイドを担当される事で、音声ガイドへの認知が広まり、今まで以上に関心が高まるのではないか」と期待の声を寄せた。
音声ガイドは、無料アプリ UDCast をスマホにインストールし、作品のデータをダウンロードしてイヤホンを接続すれば、誰でも気軽に楽しむ事ができる。また、聴覚障害者用には、字幕付き上映素材を準備しており、字幕付き上映は今後公式Twitterで告知される。