お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣原作で、2016年の発売以降、ロングラン大ヒットを記録し、累計発行部数60万部(2020年12月現在)という驚異的な数字を叩き出した話題の絵本「えんとつ町のプペル」。そのアニメーション映画化作品、『映画 えんとつ町のプペル』が、12月25日(金)に公開決定!(配給:東宝=吉本興業)
本作は、いつも厚い煙に覆われ、空を見あげることを忘れた「えんとつ町」を舞台に、星を信じる少年ルビッチと、ハロウィンの夜にゴミから生まれたゴミ人間プペルが「星を見つける旅」へと出る、もう一歩踏み出したいすべての人に贈る、感動の冒険物語。幅広い世代に愛され、今なお世界を魅了し続け絵本では描かれなかった、えんとつ町の“本当の物語” を描き出す。アニメーション制作は圧倒的クオリティと世界観で世界中に多くのファンを持つSTUDIO4℃。設定開発にとことんこだわり、町の創設からエネルギー構造までを再構築し、ファンタジックな町並みと魅力的なキャラクターを立体的に映像化。オープニング主題歌は、本作のために新たにアレンジを加え、新たに生まれ変わったHYDEの「HALLOWEEN PARTY-プペル Ver.-」。そしてエンディング主題歌のロザリーナの「えんとつ町のプペル」がハロウィンの奇跡を盛り上げる。本作の“願い”に賛同したスタッフ、キャスト、アーティストが集結し誕生した、大人も泣ける、この冬一番の感動物語が誕生した!本作の完成を祝して芦田愛菜、藤森慎吾、伊藤沙莉、宮根誠司、廣田裕介監督、製作総指揮・脚本・原作の西野亮廣が登壇!そして、ロザリーナがエンディング主題歌「えんとつ町のプペル」を圧巻の生歌唱を披露!
本編が終わると会場からは割れんばかりの拍手が起こり、その余韻が冷めやまぬ中、ステージ上の幕が降りると星を信じた少年・ルビッチ役を演じた芦田愛菜、おしゃべり鉱山泥棒・スコップ役の藤森慎吾、ルビッチの元友達・アントニオ役の伊藤沙莉、影の独裁者・トシアキ役の宮根誠司、本作が初監督作品となる廣田裕介監督、原作者であり製作総指揮・脚本を務めた西野亮廣ら豪華な面々が客席からの大きな拍手で迎えられてイベントがスタート。登壇者がそれぞれ挨拶をすると、今回イベントに出席できなかったゴミ人間・プペル役を演じた窪田正孝からのコメント映像が映し出される一幕も。
絵本を描き始めてから8年、映画の制作がスタートしてからは4年の年月を経て、遂に完成した本作。映画を観た感想を芦田は「星空やえんとつ町の景色とか映画館で見たら綺麗だろうなって思いましたね。好きなシーンはプペルとの仲直りするシーンで『友達ですから』っていうプペルの台詞が好き。プペルって元々〈友達〉というものを知らないのに、ルビッチと出会ってから知っていく。そうした関係が素敵だなって思い、私自身がうるうるしてしまいました」と語ると、西野は「今年は世界中が夢や希望を見ることが出来なくなってしまって、そんな中でこの映画を観る方たちはご自身の活動と照らし合わせながら観るだろうなと思ったので、ルビッチの言葉に嘘があってはいけないと思いました。なので、ルビッチには見た目が可愛くて、芯が通っている方にと思いましたね。芦田さんのアフレコも本当に最高でした!」と芦田のアフレコを振り返り絶賛。その芦田が演じたルビッチとは元友達というアントニオを演じた伊藤は「アントニオは凄く強いと思われるかもしれないんですけど、本当は臆病で素直になれないところがある。ルビッチのことが羨ましいと思っていたりしていて、そんなのあり得ないって思うこと程、自分の中ではあり得て欲しいと思っているし、そうした素直じゃないところが、最後に信じたくても信じられなかった世界を目の当たりにした時にやっと自分に素直になれたのだと思います。アントニオを演じていて本当に楽しかったです」と語り、西野との関係性について「私が10歳の時、西野さんにお会いした時『あっ西野だ!』って話しかけてしまって…(笑)それから本当に優しく接してくれて、会うたびに『おっ子供!』って返してくれて(笑)。その時からいつか、お仕事でご一緒したいと思っていて、それが今回やっと叶いました」と本作で念願が叶ったことを告白。
これまで多くの困難を乗り越えてきた西野はこれまでの活動を「挑戦する中で自分に対してのバッシングは別に良いんですけど、一緒にやっている友達がバッシングを受けているのは辛かったですね。友達に辛い思いをさせたまま終わるのは嫌だったので、ひっくり返さないとなっていうのは原動力になりましたね」と振り返った。そのような西野の思いが込められた『えんとつ町のプペル』で初監督を務めた廣田監督は「絵本が本当に素晴らしいですよね。ただそこのハードルが高いなとも思いました。西野さんには映画としてのストーリーがあったので、そこからシナリオを作り始めたのが始まりです。えんとつ町やキャラクターもイチから制作しました。CGアニメーションってコンピューターで作っているというイメージがあると思うんですけど、映画って1秒に24コマで作られていて、そのひとコマひとコマを細かく調整していきましたね。そこが本作の温かみのある映像に繋がっていると思います」とコメントすると、西野も「結構ディスカッションしましたもんね、これは廣田監督にしか作れない映画でした!」と共に挑戦を続けてきた廣田監督を称えた。
また、えんとつ町の秘密を知っているおしゃべりなスコップ役を演じた藤森はアフレコ時に西野からもお墨付きを貰っていたようで「準備もちゃんとしたし、アフレコも完璧だったと思います!(笑)」と冗談を交えながらも「実際はアフレコも大変でした。長いセリフが多くて、これまで経験してきた作品では一つの台詞を読んだら、一回止めてスタッフの方が確認するんですけど。今回は一回でOKが出ないと録り直しになってしまうので、今までで一番大変でした…でも、途中で切ってしまうと感情の伝わり方も違いますし、一発で録れて良かったです」と振り返ると、西野は「最初に今回の仕事について話したのは5年くらい前でしたね。そうしたらLINEで音声を送ってくれて。スコップにドンピシャで天才でした」と藤森のアフレコを絶賛。
すると、西野からの演出は特になかったという影の独裁者・トシアキ役を演じた宮根は「西野君から連絡が来た時に、世間から嫌われている西野が、世間から嫌われてる宮根に頼むなんてすごく悪い役なんだろうなって思いましたね(笑)でもこの映画に出てくる人間で悪い人はいないですよね。それぞれの信念を持って生きている中で、トシアキもトシアキなりの信念を持って動いているということをどう表現するか迷いながらアフレコに臨みました。芦田さんのアフレコを見て凄く上手で『俺ヤバないか?』って言ったら西野が『宮根さんが一番上手い』って言ってくれて(笑)」と話すと、西野は「言ってない(笑)最高ですけど、それは言ってない。これだけの報道陣がいる中で、堂々と嘘を言えるのはトシアキにしかできない(笑)」とすかさずツッコミを入れ会場を盛り上げた。
そして、“信じぬけ。”という言葉がキャッチコピーとなっている本作では夢を信じて挑戦し続けることが印象的に描かれているが、信じ続けることについて芦田は「ルビッチは凄く不器用で、気弱だと思うんですけど、お父さんが大好きという気持ちは変わらなくて。そのお父さんが言う言葉は信じたい、疑いたくないという気持ちがあることが一つの信じられる理由だと思いますし、後押ししてくれたのはプペルという友達の存在が大きいですね」と友達の存在の大切さについてコメント。またこれまでに前例のない挑戦をし続けてきた西野も「友達の存在が大きいですね。そこに対する想いに尽きます。友達無しでは、ひとりでは何もできなかったです」と絵本を描き始めてから映画の完成を迎えるまでに支えてくれた仲間への感謝を贈った。
イベントも後半となり、エンディング主題歌「えんとつ町のプペル」を担当したシンガーソングライターのロザリーナが登場!彼女を本作の主題歌に抜擢した理由を西野は「最初に声を聴いた時から感じていたんですよね、ここまでファンタジーを背負っている方はあまりいないなって思いました。本当に素晴らしいアーティストです」と絶賛。そんな、本作の世界観を浸透させるほどの“忘れられない声”を持つロザリーナがアコースティックVerの「えんとつ町のプペル」を圧巻の生パフォーマンスで披露し、会場と舞台上は感動に包まれていており、ロザリーナの生歌を聴いた伊藤は「幸せな時間でした…本当に感動しました」と大きく感動した様子。
イベントも終盤に差し掛かり、芦田は「ルビッチの『星があるかどうか分からないけど、でも無いことも分からない』っていう台詞がすごく好きで、出来るって思うのも自分だけど、出来ないからって諦めてしまうのも自分だから、とにかく一回チャレンジしてみようという意味だと感じていて、それって凄く大事だと思いますし心に響きました。私も一歩踏み出して、ルビッチみたいに頑張ってみようかなという気持ちになったので、この映画を観た皆さんにもそんな気持ちになって欲しいです。この台詞だけではなく、沢山の素敵な台詞が詰まっていて、どんな世代の方にも楽しんでいただける作品だと思いますので、劇場でご覧頂けたら嬉しいです」と本作へ込めた想いを語り、廣田監督は「本当に沢山の人に見ていただきたいです。涙・笑い・興奮もあり、子どもから大人まで楽しんでいただけるエンターテインメント作品になっていますので、大きいスクリーン、素晴らしい音響の中で観てもらえると嬉しいです」と全国で公開を待つファンに向けてのメッセージを語りました。そして最後に西野は「『えんとつ町のプペル』っていうのは自分の自叙伝。色々自分も言われてきて、その時の気持ちを正直に書いたら同じ境遇の人に刺さるんじゃないかなと思って。この公開を迎える年のタイミングで新型コロナウイルスで大変なことになって、この作品が持つ意味が変わってきたなって。みなさん今年一年大変だったと思います。もう駄目だと思った人もいたと思います、そうゆう人に対して僕は『本当に駄目なのか?ちゃんと全ての選択肢を試したのか?』と疑問に思っていて、白旗を揚げるには早すぎると思います。こうした年に映画を公開するのはとても大変でした。スケジュールも白紙になって、沢山足掻きましたし。それで、えんとつ町の住人みんなが白旗を揚げるようなシーンのアフレコの時に芦田さんが『だれか見たのかよ、誰も見ていないだろ。だったらまだ分かんないじゃないか』って叫んだ時に泣きました。これは世界中が求めているメッセージだと思います。この声が映画が一人でも多くの方に届くと嬉しいです」と力強く挨拶しイベントは幕を閉じた。