日時:12月5日(土)
場所:新宿バルト9・シアター9
登壇者:宮野真守、島﨑信長、高橋李依、坂本真綾、川澄綾子
前シリーズ『劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」』(第一章~第三章の三部作)の興行収入が累計52億円を突破した「劇場版 Fate」。【第一章:約15億円、第二章:約17億円、第三章:約20億円】更に先月、全米でその第三章『劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]」Ⅲ.spring song』が劇場公開され、11月13日~11月15日の週末3日間に20万ドルの興行収入を叩き出し、全米ボックスオフィスランキング(全米映画ランキング)で、見事10位にランクインする大ヒットを飾っている。その新シリーズが、『劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-』として、前編・後編の二部作で蘇った。その前編の『劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-前編Wandering; Agateram』が、主人公・ベディヴィエールの声優に 宮野真守 を迎え、12月5日(土)より全国178館の劇場で絶賛公開中だ。壮大なスケールの世界観と重厚な物語が呼ぶ感動で、世界的にファンを増やし続けてきた「Fate」シリーズ。そこから2015年に生まれたスマートフォン向けRPG『Fate/Grand Order』も、今や全世界で5700万ダウンロードを突破!現在進行形で更なる世界への広がりを見せている。本シリーズは、そのRPG『Fate/Grand Order』を初めて劇場アニメーションにした作品。日本国内は勿論、全世界へ向けて配給される新シリーズだ。公開初日である、12月5日(土)に、 宮野真守 や 坂本真綾 ら、豪華声優陣が登壇する舞台挨拶が開催された。
気温が全く上がらない冷たい雨が降る中にも関わらず、会場の新宿バルト9には、公開初日を心待ちにしたファンが詰めかけた。当初は8月15日(土)に公開されるはずが、新型コロナウイルスの影響で延期になっていたため、より一層思いが募った初日となった。また、この舞台挨拶は、本作を上映している全国すべての映画館(新宿バルト9以外の177館)でライブビューイングも実施された。
宮野真守を先頭に、島﨑信長や高橋李依、坂本真綾、川澄綾子が一斉に登壇すると、会場は声援を送れない代わりに、割れんばかりの熱い拍手が巻き起こった。
冒頭の挨拶で宮野は「『劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-前編Wandering; Agateram』でベディヴィエールを演じております、宮野真守です!」と非常に長い本作のタイトルを噛まずに言えたことにドヤ顔&ガッツポーズ。会場からもマスク越しの笑いと拍手でいっぱいに。更に「皆さんに観てもらえるという事実が、本当に有り難く思います。制作を開始したのは、だいぶ前にはなるんですが、いろいろな状況の中、みんなで力を合わせてここまでたどり着くことができました。そしてこれがまだ前編ですので、今日の、皆さんに観ていただいた気持ちを大事にして、後編も応援していただけたらという思いでいっぱいです」と万感の表情で続けた。
また、他の登壇者も、それぞれに本作の感想を語った。
島﨑信長 (藤丸立香 役)
「ゲームでやる時は(自分の役の)チーム・カルデアの視点で見てしまうのですが、(本作は宮野真守が演じる)ベディヴィエールの視点(で作られた作品)だったので、その視点がとても印象的でした。カルデラのみんながいつもよりスマートに見えて、結構すごいやつなのかもしれないなと思えて、とても新鮮でした」
高橋李依 (マシュ・キリエライト 役)
「(今までの作品では)カルデア側の気持ちを常に描いていただいていたので、(本作では)描かれないのが怖かったりもして。後編に繋がるひとつのセリフになるといいなとか、一瞬一瞬で何か残せることはないかなと思ってやってきたことが、後編になったらきっと届くんじゃないかなと。いっぱい詰め込んだつもりです」
坂本真綾 (レオナルド・ダ・ヴィンチ 役)
「ここから(Fateシリーズを)知っていただく方にも、入りやすく楽しんでいただける作品になっていると思います。個人的にも、ダ・ヴィンチの見せ場があったので、すごく嬉しかったです」
川澄綾子 (獅子王 役)
「皆さん今、(前編)最後のシーンを観たばかりですけれど、私は少しショックを受けましたが、後編どうなるか、気になる終わりだったんじゃないかなと思います」
コロナ禍の今は、各キャラクター個別にアフレコ収録しているのが現状だが、本作のアフレコは1年以上前に行われており、一堂に会する形で行われていた。宮野は「(現状について今までと)違いますし、複雑ですよね。懐かしいし。制作は一緒にやるのが一番いいなと思いますね。お互いに気持ちを通わせながらお芝居ができる。よりキャラクター(への思い)が深まる部分もありました」とコロナ前の制作環境を懐かしんだ。
本作のエンディングには、坂本真綾が作詞と歌唱を担当した主題歌の「独白」が流れるが、後編の主題歌の歌唱は宮野が担当することも明かされた。(作詞は坂本が担当。)すると宮野は「そうなんです。歌いましょうか!」とついついリップサービス。会場が歓喜に沸く中、「最大のネタバレ!」と茶目っ気たっぷりの宮野。さすがに解禁前の後編主題歌を歌えない宮野は「歌わせていただくこと自体が有り難かったですし、お話が来たことがビックリしました。(先輩の坂本)真綾さんの作詞で歌うことが起こると思っていなかったので、とにかく嬉しいです」と喜びを語った。
前編初日に解禁になったのは、後編のティザービジュアル。新宿バルト9の大スクリーンに大きく投影されると会場から拍手が起き、登壇者も「初めて見た」というビジュアルは、獅子王の後ろ姿が中央に据えられ、いよいよ対決が迫っていることを予感させるデザインになっている。後編の『劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-後編Paladin; Agateram』は2021年春に公開される。
締めの挨拶で宮野は「本当に面白い映画を作ることができました。それを自信を持って言えますし、何より今日届けられたことが本当にうれしく思います」と感激しつつ、後編のアフレコはこれからということで「覚悟をもって、後編まで演じ切りたいと思います」と決意を示した。そして、舞台挨拶冒頭では完璧に言えた本作タイトルを、最後の最後で思わず噛んでしまい、会場は笑いの渦に。登壇者のみならず、ファンの熱気で大盛り上がりの舞台挨拶となった。