日時:10月31日(土)
場所:東京国際フォーラム ホールC
登壇者:タムラコータロー監督
芥川賞作家・田辺聖子の代表作『ジョゼと虎と魚たち』(角川文庫刊)。2003年に妻夫木聡、池脇千鶴主演で実写映画化され、高評価を得て話題を集めた。さらに海外でも注目を集める本作は、時代が変わっても色褪せることなく愛され続けている。そんな名作として今も根強い人気を誇る『ジョゼと虎と魚たち』が、中川大志、清原果耶をW主演に向かえ、劇場アニメーションとして12月25日公開となる。
また本作はアジアを代表する国際映画祭である釜山国際映画祭のクロージング作品にも選出され、タムラコータロー監督もオンラインで記者会見に参加。アニメ作品がクロージングに選ばれるのは「エヴァンゲリオン新劇場版:序」以来13年振りの快挙となり、タムラ監督は「大変光栄です。細田守監督の下で仕事をさせてもらったことがあり、年々映画というものへの憧れが強くなってきていました。その中で栄えあるクロージング作品に選んで頂き、またこのような舞台で皆さんに観て頂けることを嬉しく思います」と語った。
そしてこの度、本作が第33回東京国際映画祭に特別招待部門正式出品作品として招待され、キャスト、スタッフを代表してタムラコータロー監督がオープニングイベントでレッドカーペットを歩いた。
タムラ監督はフリーの演出家として「HEROMAN」や「GOSICK-ゴシック-」のオープニング、「エウレカセブンAO」や「絶園のテンペスト」のエンディングなどを手掛け、12年、細田守監督『おおかみこどもの雨と雪』に助監督で参加。14年、「ノラガミ」で監督デビューを果たした。劇場アニメーション作品の監督は今回が初となり、レッドカーペットも人生初!
レッドカーペット上で司会者から「ジョゼと虎と魚たち」をアニメ化することに対してプレッシャーを感じたかと聞かれた監督は「非常に有名なタイトルなのでそれに対するプレッシャーはありましたが、スタッフと一緒に乗り越えていきました」とコメント。実写版との違いについて聞かれると「実写を元にしているのではなくて、原作小説のアニメ化になります。なのでリメイクというよりもリブートと考えて頂いた方がよいかと思っております。実写版と比較してみると間違い探しになってしまうので、出来れば新鮮な気持ちで観て頂けると非常に嬉しいなと思っております」と笑顔で語った。
その後オープニングセレモニーのステージにも登壇。初めてづくしの1日を終えた監督は「映画デビュー作でいきなりの大舞台だったのでびっくりしちゃいました(笑)皆さんこれをきっかけにこの映画を知って下さると嬉しいなと思っております!」とコメント。また上映を楽しみにしている方々に向けて「この映画は“物語の力をもう一度信じたくなる作品”に仕上がっていると思いますので、是非観て頂ければと思います!」と作品への熱い思いを語った。国内外から高い期待が寄せられている本作品に、今後も注目だ!