『イップ・マン』シリーズ、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のドニー・イェン、『グレートウォール』『インファナル・アフェア』シリーズのアンディ・ラウと世界的にも知られるアジア2大人気スターが共演して話題を呼んだ実録クライムドラマ『追龍ついりゅう』。本作の日本版のメインポスターが解禁となった。
1960年代を舞台にしている本作品は、英国領香港の中で、警察と黒社会のトップに君臨した、実在する二人の男を描いた実録クライムドラマになるが、香港の象徴的なランドマークとして知られる九龍城砦が重要な場所として登場する。「東洋の魔窟」と呼ばれ、1949年の中華人民共和国樹立により、中国共産党から逃れた人々がここに流れこみ、行政権が及ばない場所だったために、薬物売買や賭博など、ありとあらゆる違法行為が行われた無法地帯と化した。そして「九龍城には一回入ると出てこられない」と言われるほどになり、香港黒社会のひとつ「三合会」の拠点でもあった。
九龍城砦は、1984年の英中共同声明調印により、1997年7月1日の香港返還が決まったことで、土地の再整備によって取り壊され、現在は公園となっているが、時代の象徴であった九龍城砦は、「香港国家安全維持法」で揺れた今の香港と歴史がクロスする場所と言えるだろう。