第 72 回カンヌ国際映画祭ある視点部門最優秀演技賞(キアラ・マストロヤンニ)を受賞したフランス映画『今宵、212 号室で』が、6月12日(金)よりBunkamura ル・シネマ、シネマカリテ他全国順次公開となる。
恋がいっぱい。でも、愛は一つだけ。
マリアは、結婚して 20 年になる夫リシャールと二人暮らし。今ではすっかり“家族”になってしまった夫には内緒で、密かに浮気を重ねていたが、ある日ついにバレてしまう。怒ったリシャールと距離を置くため、マリアは一晩だけアパルトマンの真向かいにあるホテルの212号室へ。窓越しに夫の様子を眺めるマリアのもとに20年前の姿をした夫が現れ、さらには元カレたちも次々と登場、そのうえ夫の初恋相手のピアノ教師までもがかつての姿でやってきて、愛の魔法にかかった不思議な一夜が幕を開けた! もしもあの時、あの恋が成就していたら?かつての恋の思い出が脳内を走馬灯のように駆けぬけたあと、マリアが見つけた真実とは?
大人の恋愛映画の金字塔『エターナル・サンシャイン』、『ラ・ラ・ランド』などの作品に共通するのは、「恋愛における“選ばなかった道”に思いを巡らせる」ストーリーであること。そんな普遍的なテーマを、ユーモアたっぷりに独創的な世界観で描き出した、新たなる傑作恋愛映画が『今宵、212 号室で』。本作を手がけるのは、数多くの作品で「時代や年齢とともに移り変わる恋や愛の形」を描いてきた、恋愛映画の名手クリストフ・オノレ監督だ。
海外メディアでも「映画は夢見る場所だと改めて証明してくれた。私はこの映画を最高に楽しんだ!」(FILMOTOMY)、「独創的でありながら超現実的なベッドルーム喜劇!まるで、この映画そのものが恋をしているようだ」(VARIETY)と、絶賛評が並ぶ。この度、そんな本作を一足先に観た女優から漫画家、コラムニスト、映画のキャラクターにそっくりなあの夫婦(!?)まで、各界から絶賛の声が寄せられた。
レトロな音楽にのせて贈る、ポップでシュールな大人のファンタジー。
自分勝手なのに憎めない主人公がチャーミングでした。
――海野つなみ(漫画家「逃げるは恥だが役に立つ」)
ゴロワーズのような⻘が散りばめられた大人のファンタジー。
マリアを愛おしく思えるのは、私が大人になったからに違いない。
――ジェーン・スー(コラムニスト・ラジオパーソナリティ・作詞家)
マリアに憧れ マリアに嫉妬し 最後にはマリアになりたい! って思った。
だって…私の 212 号室にはまだ誰もいないから…。
――ナジャ・グランディーバ(ドラァグクイーン)
まるでウディ・アレンの『アニー・ホール』。なんだか藤子・F・不二雄の『パラレル同窓会』。
並行する世界と自由すぎる発想。インテリヤリマンの妻を持つ夫として身に詰まされっ放し。
「なんでこんな人と結婚したんだろう」と悩む貴君は必見です。
――夫・樋口毅宏(作家)
人生は性別も年齢も関係なく自由であるべし。若かりし頃フランス映画から学びました。
そして憧れ、実践しようとしました。それが今、また学べます。
本作『今宵、212 号室で』…は最高の「妄想セフレ回顧展」です!
――妻・三輪記子(弁護士)
過去は喜び?呪縛? 画面を手で触れたくなる。
シャンソンと物語に乗せて、心と身体を晒される212号室。
セリフも発想も、ビンビン来る。 ジュテム フレンチ シネマ。
――秋吉久美子(女優・詩人・歌手)
人間誰しもが、苦さと甘さとともに思い起こすのが、「選ばなかった恋愛関係」。
そのモチーフを、過去の恋人を登場させたり、トリッキーで演劇的な手法で描く中で、
孤独や老いと言った人生の一大テーマまでもが浮き彫りになる。
ヌーベルヴァーグへのオマージュや音楽使いにセンスが光る。
――湯山玲子(著述家・プロデューサー)
時間も空間も軽々と超越してみせる…
ベッドルームをめぐる舞台劇のようなおもしろさ!
――山内マリコ(作家)
映画においては、いつも愛は分かりきった結論として描かれてきた。
そうでなければ僕たち観客は安心して席を立てなかった。
しかし人間の新しい「愛」との付き合い方を垣間見たければ、この作品を見るべきだろう。
この映画は雄弁にあなたに語りかけるだろう。しかもごく個人的な部分まで。
――名越康文(精神科医)
夫婦の間に流れる時間は人も関係も平等にくたびれさせるけれど、 その時間は同時に、
恋では難しい別の繋がりや感情を醸造する可能性も持つことを思い出させてくれる。
――渡辺ペコ(漫画家「1122 いいふうふ」)
元カレを引きずる女性の成⻑物語といえば…
人気漫画『モトカレマニア』の瀧波ユカリから描き下ろしイラストが到着!
若いってまぶしい。人生の後半戦はやっぱり苦い。
誠実でも自分勝手でも苦いなら、どう生きる?
――そんな究極の難題をいたずら心たっぷりに突きつけてくる。
すごく突飛で、ちょっと切ない愛のお話。
――瀧波ユカリ(漫画家「モトカレマニア」)