映画『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』が2020年2月7日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開となる。主演は、『ナイロビの蜂』でアカデミー賞助演女優賞受賞、昨年は『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートしたレイチェル・ワイズと、『きみに読む物語』『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』など話題作に出演、『スポットライト 世紀のスクープ』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートのレイチェル・マクアダムス。近年アカデミー賞ノミネートが続く実力派女優のWレイチェルが、繊細かつ大胆な体当たりの演技で“美しき純愛”に挑んでいる。
本作を手掛けるのは、『グロリアの青春』(2013年)で第86回アカデミー賞外国語映画賞のチリ代表に選出され、第90回アカデミー賞では『ナチュラルウーマン』(2017)で見事外国語映画賞を受賞した俊英・セバスティアン・レリオ監督。
ジュリアン・ムーアを主役に、『グロリアの青春』のリ・イマジネーション(再創造)版である『Gloria Bell』(原題)を新たに手掛けたことも話題となっている今注目すべき監督である。
これまではチリで活躍していたレリオ監督だったが、『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』では舞台をイギリスにし、レイチェル・ワイズとレイチェル・マクアダムスというオスカー女優を起用して、初めて英語作品を手掛けた。
『ナチュラルウーマン』の脚本を書き終えてすぐに本作の脚色を始めたというレリオ監督。「僕がこのプロジェクトを引き受けた主な理由の一つは、レイチェル・ワイズが関わっていた事だ。僕は常に彼女を敬愛していて、彼女の反骨精神をもつロニートに魅かれずにはいられなかった。僕は彼女がロニートを演じる事を念頭に置いて脚本を書き上げた。僕が常に敬愛してきた彼女に関するあらゆることが具現化され、光り輝くチャンスとなった。ロニートのパーソナリティーが複雑な感情を表現できる多くのチャンスを生み出した。」とレイチェル・ワイズと一緒に映画を作ることができた喜びを語った。
さらに抑圧された敬虔なユダヤ教が背景にあるコミュニティーにおいて、父と信仰を捨てて故郷を去ったロニートと、ユダヤ社会で生きていくことを決めたエスティという対象的な二人の女性を描いたことについて、「物語はロニート、エスティ全ての感情のスペクトルを追究する。彼女たちはとてもリアルで、とても親しみを感じさせる。観客は登場人物たちと一緒にダイニング・テーブルに座っていたりベッドに横たわっていたりする感覚となる。たとえロンドンのユダヤ教超正統派地区の覆い隠された世界の事をあまり知らなくても、この映画はとても身近な、不思議と慣れ親しんだような感情を起こさせるんだ。」と、ロニートとエスティが“本当の自分”を取り戻していく姿に、国や文化は関係なく一人の人間として共感を得られる作品であると本作の魅力を語った。