日時:10月17日(木)
場所:新宿バルト9
登壇者:間宮祥太朗、桜井日奈子、恒松祐里、堀田真由、箭内夢菜、ゆうたろう、金子大地、中尾暢樹、小林啓一監督
「何度読んでも泣いてしまう」「心が洗われる」「明日も頑張って生きようと思える」 ――Twitterに投稿した四コマ漫画が多くの読者の胸を打ち、熱狂的な支持を集める漫画家・世紀末の処女作にして代表作「殺さない彼と死なない彼女」(KADOKAWA刊)が実写映画化、11月15日(金)全国公開となる(配給:KADOKAWA/ポニーキャニオン)。本作の完成披露上映会にて舞台挨拶が行われた。
映画やドラマで今まさに活躍中のキャストが登壇するとあって、会場内は熱気にあふれたファンで埋め尽くされた。奥華子による主題歌「はなびら」が流れる中、W主演の間宮祥太朗と桜井日奈子を先頭にキャスト陣が客席の間を通って登場すると、場内は大きな歓声に包まれた。
まず、間宮が、映画のタイトルにちなみ「今日は“殺しそうなスーツ”で来ました」と紫に近い⻘の衣装について説明し笑いをとり、「“二人”という人間関係の最小の数の話だと思っています。数に敏感になりがちな世の中で、自分にとって一人の存在がどれだけ大きいか映画から伝わればいいと思います。」と本作を紹介した。共演シーンの少なかったキャストたちにも触れ、「今日はみなさんのことを知りたいです」と続けた。桜井も「みなさんのことを知れたら」と緊張した面持ちで語った。恒松は「地味な女の子の役ですが、唯一誇れることは、きゃぴ子という親友がいることです。愛に溢れている作品で、愛がわからないなという方、少し愛に気づき始めた方にご覧いただけたらヒントになるかなと思います」、堀田は「4コマ漫画の実写化はなかなかないことで、新しいことに挑戦させていただけて嬉しいです。“全人類に愛されたい“というものすごいキャッチコピーのある女の子を演じるのも初めてでした。登場人物たちの小さいけれど大きな叫びをみなさんに受け取ってもらえたら嬉しいです」、箭内は「すごく緊張しています。日常で思っていることを言葉にできない方、不安な思いを抱えている方は、この作品で心に響くものを感じていただければと思います」、ゆうたろうは「八千代くんと撫子ちゃんの原作の空気感が大好きで、だからこそ、プレッシャーがありました。みんなで一回の奇跡を目指すような志の高い現場で、奇跡がいっぱい詰まっている映画です」、イケメンくんを演じた金子は「小林監督とは2回目で、妥協のない監督のもとですごく楽しかったです」、サイコキラーくん役の中尾はペアがいないことを残念がりながらも、「間宮君が、さっき笑顔で”おはよう”と言ってくれてすごく安心したんです。この映画、すごいことで、こんな映画観たことないです」と、それぞれが作品へ対する熱い気持ちを語った。
この作品は、小坂と鹿野、地味子ときゃぴ子、撫子と八千代という三組を中心に、キーパーソンであるイケメンくんとサイコキラーくんも関わり、三つの物語が予測不能に絡み合っていくニュータイプ・ラブストーリーだ。役名からもわかるように、本作には個性的なキャラクターが登場するが、今日は登壇したキャストが、自分が一体どんな彼・どんな彼女なのか、映画のタイトルにちなんで「●●ない彼」「●●ない彼女」というかたちで語ることに。前もって書き込んだフリップを全員が一⻫に開けた。
間宮は《あまり感情が顔に出ない彼》とし、「いい仕事とかが決まると、マネージャーからテンション高く電話がかかってくるんですが、僕の反応が腑に落ちないらしく、すごく怒るんです」と明かし、「人それぞれの感情の出し方がありますし、僕は本当に喜んでいるんです。サプライズもうまく反応できません」と加えた。が、桜井からも「素の顔でふざけられると冗談なのか分からない」と突っ込まれることに。桜井は《捨てられない彼女》で「服やいただいたものだと余計捨てられない。記念に思っちゃう」と説明すると、間宮が「やたらと何かあげてみようかなと。絶対いらないものを延々プレゼントし続ける新手の嫌がらせができる」と反応した。堀田は《間宮さんをいじれない》と、間宮をいじりたいのにいじりにくいと発表。他の作品の現場で間宮に走り方や髪についていじられたことを明かすと、「信じられない!」と女性陣から反撃も。間宮は弁明しながらも「俺はいじられたい。むしろ嬉しい。俺はなんなんだろうな」とぼやいた。そのあともほのぼのとした回答が続き、会場は大いに盛り上がった。
最後に、桜井から「“君の隣で、世界は変わる”というキャッチコピーの通り、心を許せる人がひとりいてくれたらいいなと思っています。幸せで温かい気持ちで帰っていただきたいです」、間宮から「“泣ける”という言葉に構えてしまいそうですが、泣かせようとする映画の匂いはしないので安心して観てほしいです。ひとりの二人という物語なので、観終わった後、自分の中にそういう人が浮かぶといいなと思います。そのひとりとのコミュニケーションがとれているかとどうかがとても重要だという気がしているので。作品をご覧いただいて、もし心に残ったなら、SNSはもちろんですが、大切だと思う人に口で伝えてください。その方が絶対伝わると思います」と、会場の観客へメッセージが送られ、舞台挨拶は終了した。『殺さない彼と死なない彼女』は11月15日(金)より全国公開される。