カメジローブームを巻き起こした前作『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー』から2年、沖縄の政治家、瀬長亀次郎の生涯を更に深く、そして復帰に向けた沖縄の激動を描いた第2弾、『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』が、8月17日(土)より沖縄桜坂劇場にて先行公開され、満席の大ヒットでスタートした。那覇市・桜坂劇場での初日8月17日(土)には、9時の整理券配布前から劇場外まで長蛇の列が100メートル以上続いた。
蒸し暑さの中、列に並んだ幅広い年齢層の男女の方々は、「沖縄でこんな行列ができるのはびっくり」「カメジローさんを待ってました」「2年前にも並んださ」と興奮気味に語っていました。10時の上映開始時には定員300席は満員となり、いよいよ上映が始まるという瞬間には、劇場内が拍手に包まれました。本編終了後は再び拍手が鳴り響き、映画を見た方は、「1作目より深い内容に感動した」「動くカメジローさんがたくさん見られてよかった」「沖縄の熱気に包まれた日々を思い出した」などの感想を語っていた。
また、上映後は、佐古監督と、内村千尋さん(瀬長亀次郎さん次女 不屈館館長)が舞台挨拶を行い、監督は「1作目の公開中に、亀次郎さんの残した230冊の日記を改めて読み込むと、描き切れなかったエピソードや支える家族の話、そして人間亀次郎の姿が次々と出てきて、続編を作るしかない!と思いました」と話した。2回目の上映も満席となり、上映後は演劇集団「FEC」のまーちゃんによる「お笑いカメジロー」のイベントが行われ、一人語りでのカメジロー話に劇場は爆笑に包まれた。18日(日)は、ネーネーズによるミニライブも行われる。
カメジローは230冊を超える日記を詳細に書き残していた。そこには、妻や娘らと過ごす家族の日常や政治家・夫・父親など様々な顔がありった。その日記を丹念に読み解き、改めて生涯を描くことでカメジローが宿した“不屈”の精神を浮かび上がらせる。また、教公二法阻止闘争、毒ガス移送問題やコザ騒動など、一瀉千里のように返還へ向けて進んでいく熱い闘いを精緻に描いている。さらに当時の佐藤首相とカメジローの、国会での迫力ある魂の論戦を、残されていた貴重な映像から12分にわたり描き出し、現在の沖縄につながる原点を浮き彫りにする。
音楽は1作目と同じく坂本龍一が担当。「Sacco」に加え、新たに書きおろした曲「Gui」がカメジローの不屈の生涯を静かに熱く奏でる。また、語りは役所広司が担当。確かな口調が胸を打つ。