日時::7 月 13 日(土)
場所:SKIP シティ 彩の国ビジュアルプラザ 4F 映像ホール
登壇者:石川瑠華、井桁弘恵、紅甘、斉藤陽一郎、佐伯日菜子、浅沼直也、上田慎一郎、中泉裕矢
『カメラを止めるな!』クリエイターが再集結し、前代未聞のトリプル監督でおくる『イソップの思うツボ』が 8 月16 日(金)より全国ロードショーとなる。動員数 220 万人以上、興行収入 31 億円を突破!2018 年最大の話題作となった『カメラを止めるな!』の上田慎一郎によるオリジナル脚本&トリプル監督作品『イソップの思うツボ』。上田と共に監督を務めるのは、『カメ止め』で助監督を担当し、スピンオフ版の監督も務めた中泉裕矢と、同作でスチールを担当した浅沼直也。3 人が共同で監督を務め、それぞれの特徴を生かして演出された、『カメ止め』を超える≪ネタバレ厳禁≫の濃厚な時間が待ち受ける! 7 月 13 日(土)に本作の舞台挨拶が開催された。
“若手映像クリエイターの登竜門”「SKIP シティ国際 D シネマ映画祭」が 7 月 13 日(土)~21(日)の 9 日間、16 回目の開催を迎え、初日である本日、オープニング作品として『イソップの思うツボ』が上映。あわせて舞台挨拶が行われ、浅沼直也監督、上田慎一郎監督、中泉裕矢監督、キャストの石川瑠華、井桁弘恵、紅甘、斎藤陽一郎、佐伯日菜子が登壇した。
監督同士の出会いについて浅沼監督は「2012 年の SKIP シティ国際 D シネマ映画祭で初めて出会って、そこから3 人で色々な企画をやりながら、今やマブダチ」と明かすと、上田監督は「2012 年の初対面時は仲良くなかった」とぶっちゃけつつ「2015 年にオムニバス映画『4/猫 ねこぶんのよん』の宣伝活動をする中で仲良くなった。そのあたりから 1 本の長編映画を 3 人で作ろうという話になった」と回想した。
2016 年から本作の企画は始動するのだが、個性の強い 3 監督だけに「2 年以上内容が固まらず」と上田監督が舞台裏を打ち明けると、浅沼監督も「その 2 年間は自分たちの作品や好きな作品をお互いに見せ合って、お互いを理解するような感じ。でも僕にとっては長い夏休みのようだった」と懐かしそうに表現。上田監督も「結局、締め切りが来てしまって企画を固めたような感じ。夏休み最終日に宿題を一気に仕上げたようなもの」と笑わせた。
一方、3 人の監督が演出する現場という珍しい状況に井桁は「シーンごとに演出する監督が違うし、わからない点を誰に相談すればいいのかを相談するということもあった。でも 3 人が監督だからこそ色々なアイデアが出るという利点もあった」と紹介。石川も「ラストは 3 人の監督の熱量が上がって、それがピッタリと合わさる瞬間があった。その熱量に圧倒されたりして、いい経験をしたと思います」と新鮮な面持ちだった。3 監督での演出スタイルについて上田監督は「劇中の家族パートごとにざっくりと担当をわけました。でも家族が交わるシーンもあるので、その都度どうするか話し合いで決めた。一つのシーンで 3 人がともに演出する場面もあったし、僕らのほかにプロデューサーなど大人たちが集まったて、6 人くらいで演出するときもあった」と驚きのエピソードを披露した。
女優として長いキャリアを持つ佐伯は「3 人の共同監督という現場は初めて。でも 3 人とも“マブダチ”だけあっていいチームワークだった」と仲の良さを強調。斎藤は「3 人とも我が強い監督なので、これは大変な現場になるぞと思ったら、実際に大変だった」とニヤリ。それに上田監督は「スケジュールもタイトだったので 9 日間の撮影では揉めている余裕すらありませんでした。企画を練っていた 2 年間に揉めたので、撮影中は揉めませんでしたね」と笑い飛ばしていた。
そんな中、クールな紅甘は「監督が 3 人いるけれど、もはや一人もいないみたいな…。それぞれの家族について 3 人の監督が身近な存在としていてくれたので。なので…よくわからないです」とマイペース。この紅甘の独特なオーラに中泉監督は「喋ると個性的でワードセンスもある。魅力的だし、映像の方がより可愛い!」と賞嘆すると、佐伯も「独特の輝き方をされる。それは練習や整形では出ない素晴らしさです」とユーモア交じりに絶賛していた。
上田監督は石川について「一見キャピキャピ無邪気な少女だけれど、色々な表情を見せるし、何を考えているかわからない色気もある。それに惹かれました」と魅力熱弁。一方、浅沼監督は井桁について「太陽です!太陽は自分の明るさに無自覚。それくらいの明るい感じがある」とキリッとなると、すかさず上田監督から「太陽は自分の明るさに無自覚、のところで強調するような言い方をするよね」とイジられていた。
最後に上田監督は「3 人の共同監督で 1 本の長編映画を作るのは世界的に見ても例のないこと。周りの大人からは『上手くいかない』と言われたけれど、無理だと言われれば言われるほどチャレンジしたくなった」とハングリー精神を見せて「撮影中にも『この映画を作れて良かった』と思う瞬間が何度もあって、そう思えたのが嬉しかった。内容はエンタメですが、序盤から色々な仕掛けがあるので、前のめりになって楽しんで観てほしい」と完成度の高さに胸を張っていた。