日時:7月9日(火)
場所:109シネマズ二子玉川 スクリーン1
登壇者:chay、矢口史靖監督
『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』『ハッピーフライト』の矢口史靖監督最新作『ダンスウィズミー』(8 月 16 日(金)全国公開)は、構想 16 年、「突然歌って踊り出しておかしくない?」をテーマにしたこれまでにない全く新しいミュージカル! 主人公は音楽を聞くと勝手にカラダがミュージカルしてしまう状況に陥り、踊れば踊るほど先が読めない展開に!妻夫木聡、上野樹里、綾瀬はるか等をスターダムに押し上げてきた矢口監督が日本中のオーディションからヒロイン・静香に選んだのは、今最も輝く若手女優でモデルの三吉彩花。ミュージカル苦手女子・静香が出会うのはワケありのクセ者たち。こズルい調査員の渡辺(ムロツヨシ)、お金とイケメンに弱いフリーターの千絵(やしろ優)、ワケありストリートミュージシャンの洋子(chay)、嘘くさい先輩エリート社員の村上(三浦貴大)、インチキ催眠術師のマーチン上田(宝田明)らが物語の“重要なカギ”を握る!?本格トレーニングを重ねてキャスト自らが演じるミュージカルシーンと予測不能なストーリー。歌って♪踊って♪笑って♪ハッピーな名曲に彩られた、日本発のかつてない笑えるコメディ・ミュージカルがこの夏を熱くする!7/9に、109シネマズ二子玉川で行われた、スペシャルトークイベントに、『ダンスウィズミー』でワケありストリートミュージシャン・洋子を演じる chay と、矢口史靖監督が登場した。撮影中のエピソードや chayの素顔にも迫るようなトークを繰り広げ、劇場に押し寄せた観客を湧かせた。
この日映画『ダンスウィズミー』のスペシャルトークイベントに登場したのは、ワケありストリートミュージシャン・洋子を演じるchayと、矢口史靖監督。上映後、興奮冷めやらぬ中2人が入場すると、会場は大きな拍手に包まれた。
早速、chayが本作で女優デビューを果たしたことに関し、「矢口監督の作品の大ファンだったので、オーディションのお話があったときにはびっくりしました。決まったあとは夢のような話で、冒頭シーンに名前が出ただけでウルウルきちゃいました」と話すと、矢口監督は「主人公の静香(三吉彩花)も、千絵(やしろ優)もオーディションで選ばれています。洋子の役は非常に特殊な役で、ストリートミュージシャンとしてきちんと歌えなければいけないんですよ。それをしっかりとこなせる人じゃないとダメなんです。chayさんのマネージャーさんからは、芝居ができないんですよって前もって言われていたんですが、意外とできるのを見て。chayさんには何かあるぞーって思っていました」と抜擢した理由を披露。chayは嬉しそうに「ありがとうございます!監督にそう言っていただけると本当にうれしいです」と返答した。
矢口監督は続けて、「オーディションの課題曲がchayさんの『あなたに恋をしてみました』で三吉さんにも歌ってもらったんです。そのあと、洋子役のオーディションをするときにchayさんのお名前があがって。偶然ながらもご縁を感じました」と運命的な出会いをしたことを明らかにした。
chayが洋子として劇中で路上ライブをするシーンでは、実際に路上ライブをしていた自身と重ね合わせたとのことで、「デビュー前に一人でギター1本を持って、渋谷や下北沢、福岡でもストリートで歌ってたんです。なので今作で久々にストリートミュージシャンをやると、当時の記憶がフラッシュバックしてきて、演じるというよりは素でやっていました」と明かし、ミュージシャンの経験が活きたことを笑顔で語った。
ここで、chayの出演シーンについての話になり、矢口監督が、「今まで女優経験がないchayさんが、自分の殻を破って蝶じゃなくて蛾になってほしかったんです」と笑いながらこぼすと、chayも「わたしファン減っちゃうかもしれないです。大丈夫かなと思ったりもしたんですけれど、新たな扉を開くことができたかなと思いました」と今までに見せたことがないような新しい一面が垣間見えるシーンになったことを話した。
間髪入れず矢口監督が「ブラックchayさんですね。僕は基本おこらない監督なので、怒りのスイッチは入らずずっと平熱ですが、chayさんはライブのときとかどうなんでしょう」と振ると、chayは「ライブのときはエモーショナルな感じになることはあり、感情の起伏が豊かな方かもしれないです」とこだわりを明かした。
そして、最後にchayから矢口監督へビッグサプライズ!先日、トロント日本映画祭で観客賞を受賞した矢口監督へ花束のプレゼント。chayは「サプライズです!おめでとうございます」とお祝いの言葉を添えつつヒマワリの花束を手渡しすると、矢口監督は「ええ、サプライズがあるなら言ってくださいよ」とやや照れつつ受け取り、「トロントは劇場が壊れるほどの大爆笑でとてもよかったんですけど、このあとニューヨークでの上映を控えています。ミュージカルの本場に行くんです。ミュージカルってバカみたいっていうような感じで最初始まるので、怒られたらどうしよう」と現地時間7月19日に控えているニューヨーク・ジャパンカッツ(北米最大の日本映画祭)にふれると、「ニューヨークの方にも明るくて笑える作品だというのが受け入れてもらえたら、日本でも弾みがつくのかも。それか、催眠術師を日本から連れていって現地の観客に催眠をかけてもらおうかな」と冗談交じりに意気込みを語った。
最後にchayは、「とにかくミュージカルが苦手な方ほど観ていただきたいです。観たあとに前向きになれてハッピーになれるので、老若男女いろんな方に観ていただきたく、ぜひ周りの方におすすめしてください」と話すと、矢口監督は「ミュージカルはもともと好きなんですけど、好きだけど嫌い、嫌いだけど好きというような複雑な気持ちになったこともありました。でもやっぱりミュージカルが好き!みなさんはまわりにいるミュージカル嫌いな方にぜひおすすめしてください」と締めくくった。
名残惜しそうに退場するchayと矢口監督には高揚した観客より万感の拍手が送られ、『ダンスウィズミー』のハッピーな魔法に包まれた劇場は、大きな歓声とともに幕を閉じた。