昨年のサンダンス映画祭のオープニング作品として注目を浴び、SXSW映画祭ほか、各国の映画祭で絶賛された 『ブラインドスポッティング』の日本公開が8月30日(金)に決定した。
本作はバラク・オバマ元アメリカ合衆国大統領が『ROMA/ローマ』『ブラックパンサー』『ブラック・クランズマン』と並び2018年のベストムービーに選出した作品としても話題を集め、待望の日本公開となる。
ヒスパニック系白人のスポークン・ワード・アーティスト、教育者、舞台脚本家であるラファエル・カザルと、ブロードウェイミュージカル「ハミルトン」で脚光を浴びトニー賞を受賞、黒人ラッパー兼俳優のダヴィード・ディグス。ベイエリアの高校で出会い、共にフリースタイル・ラップをしながら育った2人が脚本・主演を担当した本作は友情の話であり、オークランドを舞台にした人種の違う者や貧富の差がある者同士が混在することによって起こる問題を描いた物語。お互いを見つめた時に、如何に全体像が見えずに色々なものを見落としているかということを問う。
長編初監督カルロス・ロペス・エストラーダによる本作は、エネルギー、スタイル、ユーモアに溢れ、言葉やヒップホップの精神が注入された、大胆で、挑発的で、地元愛や人間性が輝く作品だ。
ストーリー
オークランドが地元で黒人のコリン(ダヴィード・ディグス)は保護観察期間の残り3日間を無事に乗り切らなければならない。コリンと、幼馴染で問題児の白人マイルズ(ラファエル・カザル)のふたりは引越し業者で働いている。ある日、帰宅中のコリンは突然車の前に現れた黒人男性が白人警官に追われ、背後から撃たれるのを目撃する。発砲現場を目撃したことを切っ掛けに、コリンとマイルズは互いのアイデンティティや、急激に高級化する生まれ育った地元の変化などの現実を突きつけられ、2人の関係が試されることとなる。コリンは残り3日間耐えれば自由の身として新しい人生をやり直せるのだが、問題児マイルズの予期できぬ行動がそのチャンスを脅かす。 物語はオークランド育ちの親友2人の間にある、見えない壁を次第に曝け出す。