日時:2月23日(土)
場所:TOHO シネマズ日比谷 スクリーン 1
登壇者:安田顕、倍賞美津子、松下奈緒、大森立嗣監督、宮川サトシ
宮川サトシの大人気エッセイ漫画を映画化した、22 日(金)より『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』が全国公開となった。2013 年に WEB 漫画サイト「くらげバンチ」にて連載がスタートした大人気エッセイ漫画「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」(新潮社刊)。作者の宮川サトシが実際に体験した母との最期の日々から葬儀、そしてその後の生活の日々を母親への溢れる愛情をふんだんに散りばめて描き、Amazon レビューや SNS で話題沸騰となり、500 万 PV を記録した話題作の映像化が実現!メガホンをとるのは、『さよなら渓谷』『日日是好日』などで高い評価を得ている大森立嗣監督。主演には『愛しのアイリーン』「下町ロケット」などの話題作で、硬派な役から個性的な役まで幅広く演じる安田顕。母・明子には、黒澤明・今村昌平など数多くの名監督とタッグを組んできた倍賞美津子。サトシを支える恋人・真里に NHK 連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」「まんぷく」の松下奈緒、父と兄には、石橋蓮司、村上淳と日本映画界を代表する実力派俳優が集結した。
漫画家・宮川サトシ氏による、母が遺した愛のかたちに涙するエッセイ漫画を実写映画化した『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』が 2 月 22 日、ついに全国公開。翌 23 日には東京の TOHO シネマズ日比谷にて初日舞台挨拶が行われ、主演の安田顕、共演の倍賞美津子、松下奈緒、大森立嗣監督が参加した。
母を献身的に支える漫画家志望の宮川サトシ役の安田は「こんなに大きなスクリーンで…。もっと小さい劇場かと思っていた」と笑わせつつ、「作品を観た後に“温かい気持ちになれて、前向きになった!」という自身の PR コメントに今日はさらに「“立ち止まってしまったときに、そっと背中を押してもらえて、そしてまたスッと自然と前に進むことができる”映画です!!」と改めてアピールした。
また自身の母親について聞かれた安田は「ウチの母親は、僕の目の前でカレーをこぼした瞬間に『私じゃない!』というような母です(笑)。でも幼いころから苦労していたようで、新聞配達をしたりしていたと聞きました。周囲の偏見の目もあったと聞きました。
そんな母がカレーをこぼして条件反射的に言った言葉…。そこに母のこれまでの苦労が見えた気がする」とシミジミ。
サトシのパワフルな母・明子を演じた倍賞は、同じ質問に対して「一つのことに一生懸命で、これと決めたら猪突猛進な母。踊ったりするのも好きな母親でしたね」と懐かしそう。
サトシの恋人・真里役の松下は自身の母親について「マイペースでおっとりしていて、私に似ている。家でボーッとテレビを見ている姿なんか自分に似ていると思う瞬間があります。自分もこうなるのかな?と思うと怖いけれど、父親が私と母の後姿を間違えるときもあるくらいです(笑)」と微笑ましいエピソードを披露、自身と母親が似ていることも明かした。
一方、大森監督は「うちは麿赤兒の妻だった人ですから、父以上にパワフルで凶暴ですよ!(笑)」と笑わせた。また劇中に母・明子から息子・サトシへ最大のプレゼントが贈られる展開があることにちなんで「もらって嬉しかったプレゼント」の話題になると、プロレス好きの安田は「とある番組で初代タイガーマスクの佐山聡さんからサイン入りのタイガーマスクの覆面をいただきました!子供の頃夢中になっていたので嬉しい」と喜色満面。倍賞は「3 キロくらいはある肉の塊をもらったのが嬉しかった!」と食いしん坊な一面を覗かせ「焼いて食べました」とニッコリ。松下は「この映画を観終わった時に思ったのは、母親や家族が元気でいてくれることが一番ということ。だから家族が元気で過ごせることがプレゼント」と本作を通して改めて家族に感謝。撮影中に誕生日を迎えたという大森監督は「倍賞さんが『撮影どころじゃないのよ~』と探して僕にくれた稲穂にリボンがついたものと、温泉のチケットが嬉しかった」とベテランからの粋な贈り物に感激していた。
さらに登壇者には完全サプライズで原作者の宮川サトシ氏が、この日のために描き下ろしたプレゼントを持参でステージに登場!そのプレゼントは、宮川家を演じたメインキャストの面々を大森監督が空から優しく見つめるようなイメージの直筆のイラスト。
キャストを代表して受け取った安田は喜びも早々に「石橋蓮司さんだけ顔に影が濃くないですか?」とツッコみ、それに宮川氏は「描く前に石橋さんが出演しているヤクザ映画を観てしまって、その影響ですかね…」とぶっちゃけて爆笑となった。
最後に安田は「このような素晴らしい作品に携われたのがシンプルに嬉しい。共演の皆さんに出会えたこと、倍賞美津子さんを自分の母親として過ごせたこと、大森組でこの映画を撮影した時間に対して、心から感謝したいです」と思いを込めていた。