映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(7/14より新宿武蔵野館ほか全国順次公開)が、公開を前に文部科学省特別選定作品(青年・成人・家庭向き)、文部科学省選定(少年向き)に決定した。
文部科学省の選定作品は、教育上の価値が高く、学校教育や社会的に広く鑑賞、利用されることが適当と認められたものが選ばれる。
過去には文部科学省選定作品として「フラガール」(李相日監督)、「ALWAYS 三丁目の夕日」(山崎貴監督)、「あん」(河瀬直美監督)、また特別選定作品に「舟を編む」(石井裕也監督)、「わが母の記」(原田眞人監督)、「愛を乞う人」(平山秀幸監督)などがあり、作品自体が高く評価されている映画ばかり。
今回特別選定作品に決定した『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』も幅広い世代の心に届く、映画ツウも納得の作品というお墨付きを得た。
不器用な二人の小さな一歩。
悩みもすべて抱きしめて世界はかすかに輝きだす。
高校1年生の志乃は、喋ろうとするたび言葉に詰まり、名前すら上手く言うことが出来ずに笑い者になってしまう。ひとり過ごすなか、ひょんなことから同級生の加代と友達になる。ギターが生きがいなのに音痴な加代は、思いがけず聴いた志乃の歌声に心を奪われバンドに誘う。文化祭に向けて不器用なふたりの猛練習が始まった。コンプレックスから目を背けてきた志乃と加代。互いに手を取り小さな一歩を踏み出すが――。
原作は人気漫画家・押見修造の同名作。自身の体験をベースに描いた同作は、幅広い世代を感動の渦に包み大きな反響を呼んだ。監督は本作で長編商業映画デビューを果たす気鋭・湯浅弘章。脚本を『百円の恋』の足立紳が手掛ける。主演を務めるのは共に15歳の実力派女優。志乃を演じるのは、現役モデルにして『幼な子われらに生まれ』に出演、女優としても注目を集める新星、南沙良。加代役を『三度目の殺人』やドラマ「anone」などでの高い演技力が記憶に新しい、蒔田彩珠が熱演。『あゝ、荒野』『帝一の國』の萩原利久が、志乃と加代の同級生・菊地を演じる。感動のラストに全世代が胸を打つ、傷だらけでまぶしい青春映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』は7月14日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開。