日時:5月1日(火)
場所:スペースFS汐留
登壇者:吉行和子、夏川結衣、中嶋朋子、蒼井優
ゲスト:東京大学・柳川範之教授
山田洋次監督が「男はつらいよ」シリーズ終了から20年の時を経て作り上げた、ファン待望の喜劇映画「家族はつらいよ」。第1作は「熟年離婚」、第2作では「無縁社会」をテーマに日本中の家族を持つ多くの人々が共感し大ヒット作品となりました。そんな人気シリーズ最新作となる『妻よ薔薇のように家族はつらいよIII』が5月25日(金)全国公開!「主婦への讃歌」をテーマに、気遣いのない夫の言葉に家を出てしまった妻と、主婦がいなくなってしまった平田家の大騒動を描く。労働者の権利を呼びかける5/1のメーデーにちなみ、家事労働に勤しむ女性たちによる「奥さまメーデーイベント」が実施された。
●「家事だって労働だ!」家事に忙しい女性たちによる「奥さまメーデーイベント」!
GW真っ只中の5月1日(火)、労働者の権利を呼びかける“メーデー”にちなみ、日頃家事労働で汗を流す女性たちを招いて「奥さまメーデーイベント」が行われた。普段は子育てに忙しいママ達も、会場に併設された託児スペースに我が子を預け、心置きなく映画を楽しんだ。上映後の余韻冷めやらぬ中、MCの呼び込みで吉行和子、夏川結衣、中嶋朋子、蒼井優ら女優陣が登場すると、会場からは割れんばかりの拍手!「主婦への讃歌」がテーマとなっている本作の撮影を通して、家事労働について改めて考えさせられたという女優陣。一家を支える主婦・史枝として大量の家事をこなすシーンが多かった夏川は、一番大変だった撮影について「山田監督の撮影はずっと大変だけれども、アイロンがけのシーンは本当に大変でした。どのタイミングでどのセリフを言うか計算して演じているんですが、その場で少しセリフを足されたりすると、また一から組み直さないといけない。あのシーンは大変でした。」と語った。長男・幸之助の母を演じた吉行は「富子は一番しっかりしていないとダメなのに、嫁に頼ってばかりでなんです。世の中の奥さんって大変だと思います。」 、長女の成子を演じた中嶋は「お金には非常にうるさいんだけど、意地悪ではなく一番みんなを考えているのが成子なんです。」とコメント。憲子同様忙しい毎日を過ごす蒼井は自身の家事について「私は一人暮らしなので自分のことだけを気の向いた時にやっていれば良いけれど、改めて奥さんはすごいなと思いました。」と語った。
●男子禁制の赤裸々家事トーク!
「奥さまメーデー」ということで、会場に集まった女性にはそれぞれプラカードが配布。日頃家事をする中で家族やパートナーに対して溜まりに溜まった不満を書き出した。中には「なんでもやってくれると思うな!」「箸くらい並べろ!」「私は家政婦じゃない!」といった数々の辛辣なコメントも!主婦の本音の暴露にキャスト陣からも「面白い!」と思わず笑みが。刺激たっぷりのガールズトークに会場は大いに沸いた。
●東大教授が語る!「家事の年収は720万円」!?
家事はとても大変なのに、なかなかその辛さを分かってもらえない…そんな女性たちの為に、ここで経済学のスペシャリスト、東京大学・柳川範之教授が登場!経済学の観点から、家事の価値についてレクチャー。家事を全て外注すると、1時間2500円の家事代行サービスを1日8時間頼んだとして、1年間で720万円!「しかし、実際の家事は8時間では終わらないし、急な深夜残業や家計の管理業務もある」という教授の説明に、会場の女性陣が深く頷く。たとえ家事代行スタッフの収入がサービス料金の半分だったとしても、1日16時間家事をすれば年収換算で720万円!この計算結果に、会場の女性陣からはどよめきが。また、経済学的に見ても「主婦が求めているのは、お金そのものよりも働きを評価してくれる気持ちである」と、改めて家族円満の秘訣が語られると、中嶋が「泰蔵(林家正蔵)くんは思いやりがあるから、喧嘩しつつもあの夫婦はうまくやっているんだと思う」と成子と泰造夫婦の仲を振り返り納得の様子。また、夏川の「思いやりは、家事労働関係なくいただきたい!」と声が上がると、会場の奥様方からも賛同が。そして、大変な家事労働でも愛情があると頑張れてしまう、という分析に蒼井は「やっぱり仕事と似ているなと思います。仕事も不眠不休で頑張ったりしてしまいますから。」と語った。最後に、夏川が「皆様本日はありがとうございました。山田洋次監督が主婦の映画を撮りたいとおっしゃって、皆さんと関わることができて楽しかったです。」と締めくくり、大盛況のうちにイベントは幕を閉じた。