日時:3月26日 (月)
場所:テアトル新宿
登壇者:寺島しのぶ、南果歩、忽那汐里、平栁敦子監督
昨年のカンヌ国際映画祭批評家週間に日本人監督作品として10年ぶりに選出される快挙を成し遂げ、その後の世界各国の映画祭に出品された話題作『オー・ルーシー!』が、4月28日(土)より全国公開される。その直前となる3月26日(月)には東京のテアトル新宿で完成披露試写会が行われ、主演の寺島しのぶ、共演の南果歩、忽那汐里、平栁敦子監督が参加した。
寺島は「桜満開の中、新宿御苑ではなく、テアトル新宿をお選び頂きまして、ありがとうござます。一生懸命節子を演じております、何か心に響きますと幸いです」と挨拶。続けて、南は「本当に夜桜見物よりも、本作品を選んで頂きありがとうございます。平栁監督、寺島さん、汐里さん皆で東京とロサンゼルスロケを敢行し、皆さんもルーシーとともに旅をして、ゆっくり楽しんでください」挨拶。今月3日にインディペンデント・スピリット賞授賞式に参加した寺島は「行かないと分からないことがあるなと思いましたし、何よりもフランシス・マクド―マンドと会話できたことが宝物」と語る。
平栁は「ノミネートされて、皆さんに知られたことが自分の中ですごく大きく、寺島さんとブルカーペットを歩けたのは、一生の宝物」と感慨深そうに語る。劇中で節子が金髪のカツラを被ることによって、普段とは違う自分になることにちなみ普段とは全く違う、素の自分でいられるアイテムを尋ねられた寺島は「和服を着ると身も引き締まりますし、着物を着る文化も大切だと思います」と回答。南は「自分では着ない衣装を着ると別モードに入ります。(笑)衣装とヘアメイクで気分が変わる」と話すと周囲も共感。忽那は「スポーツをしている時、急に性格が変わって、すごくめんどくさくなる(笑)」と笑いが起こる。
本作品の節子(寺島)と綾子(南)の姉妹ケンカにちなみ、姉妹や家族ケンカについてのエピソードを聞かれると、寺島は「姉に支配されることはこういうことかと感じました。イヤなものだな(笑)」と話す。南は「実生活では姉が4人いまして、寺島さんのことは良く分かる」と納得の表情。続けて「5人兄弟だと、それぞれ違って、慰めてくれる姉が登場したり、逃げ道がありましたね。ただ、食べ物の恨みはすごかったですね(笑)」と冗談交じりで話す。
続けて、「作品では、寺島さんと姉妹役で本気の言い合い、本気のケンカを沢山経験でき、初共演でしたが、お互いスイッチが入りました(笑)」と会場を盛り上げる。恋をするならジョシュ演じるジョンのようにちょっと謎めいた男との恋、役所演じる小森のように派手さはないけど優しく包み込んでくれるような恋どちらの恋を選ぶか聞かれると、寺島は「ダントツでモーテルの入り口にいたエキストラさん(笑)」という意外な回答に南、忽那も思わず笑う。
続けて、南は「役所広司!トムです」と答え、忽那は「トムかな~(笑)」と恐る恐る回答。平栁は「断然、役所さん(トム)です」と本音を吐露。最後に寺島は「日本で上映できること非常に嬉しく思っておりますし、本作品がまだまだ翼を広げて、世界で上映されること願っております」と挨拶。平栁は「皆さんが想像しているコメディではなく、ダークコメディなんですが、人生に困惑するということも大事じゃないか、そこに秘めた可能性を感じてほしいです」と実感を込めながら作品をアピールした。