野村萬斎、市川猿之助、中井貴一、佐々木蔵之介、佐藤浩市という、狂言×歌舞伎×日本映画界のトップが競演する痛快エンタテインメント映画『花戦さ』。本作は、信長、秀吉といった戦国武将と関わりを持ち、天下一の茶の湯者・千利休とも 親交があった、池坊専好という実在した京都の花僧の物語。戦国時代、時の天下人である秀吉に専好が単身立ち向かう姿を痛快に描く。
花がもう一つの主役でもある本作だが、この度、野村萬斎がその“花の力”を感じ、思わず涙を流す姿を映したメイキング映像が公開された。
池坊専好（野村萬斎）は、友人の利休（佐藤浩市）が秀吉（市川猿之助）の逆鱗に触れ自害した後、花をいけることができなくなる。そんな姿をみた幼なじみの吉右衛門（高橋克実）の声掛けで、利休の四十九日にたくさんの町衆が花を持ちより、花をいけた。専好は、そんな花々を見て町衆の想いを知り、心を動かされ一筋の涙が頬をつたう。
まさに“花の力”を借りて、失意の底から救われたシーンだ。が、実は、涙を流す、泣くとは、脚本には書かれておらず、決められていた演技プランではなかった。まさに演じている中で自然に流れたものだったのだ。「『花の力や。映画の力や。』ちゅう感じですね。」とカットがかかった直後の萬斎が言う。「花の力をいただいて、それを画面の力にするというか、自分の演技の力にするというか。そんな感じでございました。おおきに。」としみじみと晴れやかに振り返る表情がとても印象的だ。
劇中では、ほかにも、「ポンッ！」という音とともに開花する蓮を見て生命力を取り戻す絵師・れん（森川葵）、茶室の投げ入れに咲く一輪の朝顔など、“花の力”が随所に散りばめられている。
やがて、愛する人々を守る為、そして、平和な世を取り戻すため、専好は天下人・秀吉に対して一世一代の大勝負に挑む。彼が手にしたのは刃（やいば）ではなく花だった…。“花の力”でどのように秀吉をギャフンといわしめたのか？その秘策は？
「いけばな」に焦点をあてた初めての映画である本作で、“花の力”を楽しみ、萬斎の演技まで変えてしまう“花の力”をぜひ再確認してほしい。
映画「花戦さ」 メイキング特別映像2
https://youtu.be/I-d-3x52EaM
