日時:4月4日(火)
場所:神楽座
登壇者:田中敦子
全世界で大絶賛され、スティーヴン・スピルバーグも「私のお気に入りだ」と言わしめる、日本発のSF作品の金字塔「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」をハリウッドで実写映画化!昨年11月に東京発の全世界へ向けたローンチイベントに併せて全世界同時解禁された予告映像が、現在全世界で2億回以上の再生回数を記録するなど全世界から注目されている映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』が、いよいよ4月7日(金)に全国公開となる。吹替版完成披露試写会に大人気声優の田中敦子が登壇する公開直前イベントが実施された。
ファン待望のスペシャルゲストをいまかいまかと待ちわびる会場に、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』『イノセンス』「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」と長年、草薙素子の声優を務め、本作でも“少佐”の吹替を担当した田中敦子が登場すると盛大な拍手が巻き起こった。
田中は「ただいま」と集まったファンに一言声をかけ、「『ゴースト・イン・ザ・シェル』日本語吹替版の“少佐”を演じました田中敦子です。今日はよろしくお願いします。」と挨拶。一人の観客として本作の感想を問われると「ハリウッドはなんとすごいことをしてくれたんだろう。“攻殻機動隊”の要素が散りばめられていて、ルパート・サンダース監督の押井監督への愛が止まらない。よくぞここまで…!とそんな印象です」と本作の指揮を執ったルパート監督を称え、「(屋上から)ダイブするシーンや光学迷彩を着て水辺で敵と戦うシーンなど、アニメの映像が浮かんできました」とハリウッドの映像技術と再現度の高さには驚愕した様子で振り返った。
今回、日本で生まれた原作がハリウッドで実写化された中で、アニメーション作品の声優がハリウッド作品の実写映画においても同役で吹き替えを務めるということは史上初の試みとなった本作。そんな中で、吹替キャストに選ばれたことについて田中は「私たちを選んでくださって本当に光栄でした。日本や海外でも話題になっていたこの作品ですが、私たちにとって最大の関心事だったのが日本語吹替版を誰がするのか、だったので。声優陣の方たちと話して今回、シリーズをご覧になった方たちに喜んでもらいたねというのが最終的な目標でした」と抜擢された喜びを露わに語った。
バトー役の大塚明夫、トグサ役の山寺宏一と6年ぶりに同役で一緒にアフレコした感想を問われると「ハリウッドを背負うことにもなりますし、プレッシャーも感じていましたが、アフレコ当日はワクワク感がありました。私がジタバタしても仕方がないので、デビュー当時から兄のようにお世話になっている大塚さんと山寺さん、お二人についていけば自然と“少佐”が引き出されていく、そんな感覚で一日臨んでいました」とアフレコ時の心境を告白。また、現場ではそれぞれのキャラクターの関係性を話し合いながらアレンジも加えいったといい「例えば、少佐が荒巻に対しては敬語を使わない、ぶっきらぼうな口の利き方をするので語尾の修正を提案したりした。他にも、トグサは少佐に対して必ず丁寧語だったり、バトーが荒巻のことを“オヤッさん”と呼んだり。公安9課の間で熟知していることは少しずつ提案して、台本に反映させていただきました」と明かした。
また田中は「山寺さんが『目を閉じてセリフだけを追いかけるとアニメ版と一緒だよな~。アニメを観ているような感覚になるね』と言ってくれたのがとても嬉しかったです!」と一押しエピソードを披露する一幕も。
本作では“少佐”、『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』を始めとしたアニメ作品では“草薙素子”を演じてきて「一番近くて一番遠い存在。私はずっと少佐を演じさせていただきましたけど、私とは真逆のタフな彼女に憧れてきました。これまでオーディションを受けるなどして少佐を演じることが出来ましたが、今回も彼女は私の元にきてくれたんだなと思い、とても感慨深いです」と想いを滲ませた。
そして、MCよりこれまで“草薙素子”、本作では“少佐”を演じてきたなかで印象に残っているセリフについて問われると、田中はシリーズ通してお馴染みのセリフ「ネットは広大だわ」を生披露し、会場のボルテージは最高潮に!最後に田中は「本日は本当にありがとうございます。ハリウッドが作った『ゴースト・イン・ザ・シェル』は本当に素晴らしい攻殻機動隊の世界になっています。吹替版は95年のオリジナルメンバーのゴーストを吹き込むことが出来ました。私たちが心を込めて吹き替えた『ゴースト・イン・ザ・シェル』を是非お楽しみください」とアピールし、本イベントを締めくくった。