日時:2017年2月28日(火)
場所:ワーナー・ブラザース内幸町試写室
登壇者:町山 智浩
MC:マフィア梶田
全世界の映画ファンが待望するスクリーンの王者“キングコング”を描くアドベンチャー超大作『キングコング:髑髏島の巨神』は、神話の中にだけ存在するとされた謎の島に調査遠征隊が派遣される。彼らの任務は、未知なる生物を発見すること。だが、その島は、人類が決して足を踏み入れてはならない《髑髏島(ドクロトウ)》だった…。
3月11日に全米、日本では3月25日に公開される『キングコング:髑髏島の巨神』日本最速試写会が、2月28日(火)、ワーナー・プラザース映画試写室にて開催された。怪獣映画に関する本を執筆するなど、本作の字幕監修もつとめる、映画評論家で在米ジャーナリストの町山智浩氏が登場。「町山先生が教えてくれる! 20分でわかる“キングコング”講座」と題して、トークショーが行われた。
最初に本作の字幕監修について聞かれると「今回は4か所しか直していません。お金もらうのが申し訳ないくらいです。一か所、サミュエルを好きな人だったら直してほしいだろうと思う部分があり、そこは意見を言わせてもらいました。今回はコングVSサミュエルですから(笑)」とコメント。
さらに本作と過去のキングコング映画との違いは?という質問に、「とにかく最初から最後までコングが怪獣たちと戦い続けます!ラブロマンスや何かでゆるくなることなく、全編ずっとクライマックス。それから今までのハリウッド版コングと比べて今回のコングは一番巨大です!ただ、話によるとまだ中学生くらいで、これからゴジラとの決戦に向かって体ができていくという噂もありますね。もしかしたらその過程で人間の女性にも興味を持っていくかも(笑)」と笑いを交えて解説。髑髏島に続々と登場する怪獣たちの注目ポイントとして「これは人間が未開の島を訪れて怪獣に襲われる、いわゆる怪獣島モノと呼ばれるジャンル映画ですよ。もう怪獣勝ち抜き合戦みたいになっている。実はもう一つのリーグもあって、それがゴジラなんですよね。そこで勝ち上がったゴジラと、こちらのリーグで勝ち上がったコングが2020年に戦うという構図です。」と更にヒートアップ。怪獣モノのムーブメントについて「もしかしたらゴジラ側のリーグ戦ではカマキラスとかヘドラとかメガヌロンとかが出てきて、うっかり勝ち上がってしまったり(笑)。ゴジラリーグでヘドラが優勝して、ヘドラvsコングになったりね!こっちのリーグでスシネタ(本作に出るタコの怪獣)が優勝したら、ゴジラ対オクトパスですよ。」と、妄想が止まらない様子。「見どころはたくさんありますが、ベトナム戦争の装備を持った兵士がコングと戦う、まさに子供のころの夢を実現させたような映画です。『地獄の黙示録』が好きな人いますよね?こういう映画をどんどん見て、社会に適応できなくなっていくんでしょうねえ(笑)」と、嬉しそうに語った。
更に、日本版ポスターについて、「これ、素晴らしいですよ。開田祐治さんが怪獣を全部描いてしまってますよね。海外から日本のポスターを使わせてくれというオファーも殺到しているようです。このクモの怪獣は、もともとのコング映画でクモの穴に落ちる場面からの引用ですね。それから劇中に竹藪が出てくるのですが、それはコナン・ドイル作の小説「失われた世界」に出てくる竹藪から来ていると思います。日本のカルチャーへのオマージュもたくさんあります。スカルクローラーの顔の部分はエヴァの使徒。あとはジブリのカオナシも少し入っていると本人は言っています…が、ちょっとわかりにくいですね(笑)。もうこの監督は怪獣物が大好きでしかたないんでしょうね。どうしようもない監督ですよ(笑)この人、この映画を作らなかったら中野ブロードウェイで暮らすしかない。」など、日本版ポスターや日本カルチャーへのオマージュもぜひ注目すべしとのこと。
最後に、この映画の最大の秘密は、エンドロールに隠されていることを暴露。2020年には、『ゴジラVSコング(原題)/Godzilla vs. Kong』も決定!怪獣王Vs巨神の究極のガチンコ・モンスターバトルの勃発に向けて、期待が高まる特別講座となった。
『キングコング:髑髏島の巨神』は、3月25日(土)より、全国ロードショーとなる。