戦争の愚かさを描き、アカデミー賞(R)外国語映画賞など数々の賞を受賞した衝撃のデビュー作『ノー・マンズ・ランド』、ベルリン国際映画祭で三冠に輝いた、実際の当事者たちを起用したロマの一家の感動の実話『鉄くず拾いの物語』―。常に社会問題を力強くも繊細な眼差しで見つめ、誰もが共感する物語として世界の人々の心に訴えかけつづけるダニス・タノヴィッチ監督の2作品が、2017 年3月より新宿シネマカリテにて連続ロードショーとなる。公開に先駆け2作品同時にビジュアルが完成した。
世界初公開となる『汚れたミルク/あるセールスマンの告発』 は、「子どもたちを守るため、男は世界最大企業を敵にまわした。」という力強いキャッチコピーが添えられ、大事そうに子供を抱えている主人公アヤンの「守るべきものがある」という強い意志が伝わる印象的なビジュアルとなった。下部分には地べたにしゃがみ込み哺乳瓶を手にする女性、無垢な眼差しでこちらを見つめる子どもの姿がある。
サブコピーには「1997 年、パキスタンで大手グローバル企業が起こした粉ミルクによる乳幼児死亡事件。これは隠された真実の物語――」。と記され、本作が実話に基づく問題作であることを伝えている。
ベルリン映画祭で銀熊賞をはじめとした二冠に輝き、本年度アカデミー賞外国語映画賞ボスニア・ヘルツェゴビナ代表にも選ばれた『サラエヴォの銃声』は、サラエヴォ最高のホテル“ホテル・ヨーロッパ”を闊歩する美しい女性、そこには「その引き金を引いた者は、英雄なのか、テロリストなのか――」と、不穏で緊張感あふれるキャッチコピーが添えられている。
「第一次世界大戦のきっかけとなった皇太子の暗殺。通称サラエヴォ事件から100 年の式典。“ホテル・ヨーロッパ”の緊迫は、ふたたび1発の銃声で破られる―」というサブコピーの下には、すれ違う男女、銃を構えた男性、駐車場の怪しげな人たちの重なり合う人間模様がある。物語のラストに一体何が待ち受けているのか…!?と想像をめぐらすサスペンスフルなビジュアルとなった。