『ホテル・ルワンダ』(04)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた実力演技派俳優、ドン・チードルが監督、主演、脚本、製作を務めた『MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間』が、12月23日(祝・金)より公開となる。11月29日に52歳の誕生日を迎えたドン・チードル本人から、日本の観客へ向けたビデオメッセージが到着した。
ドン・チードルから日本のファンへビデオメッセージ
自身の手掛ける新作テレビシリーズ準備のため、ドンの来日は叶わなかったが、本映像は、11/21~22 に本作のプロデューサーであり、マイルス・デイヴィスの甥ヴィンス・ウィルバーン Jr.が来日をした際にヴィンスの元に届いたもの。
日本のファンへのメッセージのほか 21 日に福島県沖で地震が発生したことを受けてのコメントとなっている。撮影されたのはドンの自宅の横にある音楽スタジオだそうで、奥では愛犬が眠っており、プライベート感満載のリラックスした様子がうかがえる。
デンゼル・ワシントン主演のハードボイルド映画『青いドレスの女』(96)での演技が絶賛され、その後は映画、TV、舞台と幅広く活躍。アフリカのルワンダにおける大量虐殺事件を題材に実物のホテルマンを演じた『ホテル・ルワンダ』(06)では、アカデミー賞主演男優賞とゴールデングローブ賞男優賞(ドラマ部門)でのノミネートを果たし、その後『オーシャンズ』シリーズのバシャー・ター役、『アイアンマン2』などマーベルヒーローズシリーズのローディ/ウォーマシン役など大作映画に次々と出演。その一方で、TV シリーズ「House of Lies(原題)」では、自身で主演、製作総指揮、監督を務め高い評価を得ており、本作で満を持しての映画初監督デビューを飾った。
ドンは「このプロジェクトは動きだしては中断する、の繰り返しだったよ。もっと実績のある監督ならばうまくいったかもしれないね。マイルスは決して後ろを振り返らず、常に前を向いていた。革新的でたくさんの作品を生み出し、スタイルが変わり続ける。僕はスタンダードな伝記映画と同じようなものではなく、マイルスの音楽と同じようなモード構造の作品にしようと決めたんだ。」と語る。完成まで長い道のりを経たが、現在と過去が史実とフィクションの垣根を越え、マイルス・デイヴィスの人生と音楽が見事に凝縮された、ドン・チードル渾身の極上のエンターテイメント作品となっている。