2014年カンヌ国際映画祭正式出品をはじめ、2015年サンタバーバラ国際映画祭で観客賞、2015年セントルイス国際映画祭で最優秀作品賞を受賞するなど、各国の映画祭で絶賛された感動作『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』(原題:Les Heritiers)が、8月から日本で公開されることが決定した。
貧困層が暮らすパリ郊外のレオン・ブルム高校の新学期。様々な人種の生徒たちが集められた落ちこぼれクラスに、厳格な歴史教師アンヌ・ゲゲンが赴任してくる。情熱的なアンヌ先生は、生徒たちを全国歴史コンクールに参加するように促すが、「アウシュヴィッツ」という難しいテーマに彼らは反発する。ある日、アンヌ先生は、強制収容所の生存者を授業に招待する。生き証人の悲惨な状況を知った生徒たちは、この日を境に変わっていく――。
同作品は、当時18歳だった「落ちこぼれクラスの元生徒」のアハメッド・ドゥラメが自身の体験を映画化するために、マリー・カスティーユ・マンシオン・シャール監督へ送った一通のメールから始まった、実話に基づく奇跡のストーリー。 監督はアハメッドとともに、彼の体験を元に脚本を共同執筆。出演もしたアハメッドは、セザール賞有望男優賞にノミネートされた。
主演のアンヌ先生を演じたのは、『マルセイユの恋』でセザール賞主演女優賞を受賞した名女優アリアンヌ・アスカリッド。落ちこぼれクラスの生徒たちを信じ、導いていく迫真の演技が、観る者の胸を熱くし、心を揺さぶる。