プロボクサー・辰吉丈一郎を追ったドキュメンタリー映画『ジョーのあした-辰吉丈一郎との20年-』が2016年に全国公開されることが決定した。また、本年度の東京国際映画祭(10月22~31日)で「ワールドプレミア」上映されることも併せて発表された。取材の開始は1995年8月、アメリカ・ラスベガス。辰吉が25歳の時。日本ボクシング・コミッションのルールにより、国内での試合ができないため、海外にリングを求めた時から、辰吉の次男・寿以輝がプロテストに合格した2014年11月、44歳の時までの20年間、様々な出来事の中で、辰吉の人間性、ボクシングに対する考え、父と子の絆、家族を愛することの大切さ、親として、そして1人のボクサーとしての心境の変化を、インタビューを中心に追い続けた。長年にわたりカメラを回し続けたのは、『どついたるねん』(主演:赤井英和)で元プロボクサーを役者に起用し映画デビューした阪本順治氏。1995年製作の『BOXER JOE』では、世界を制したチャンプ・辰吉のありのままの姿をスクリーンに登場させた。この作品で辰吉という波乱万丈の天才ボクサーに魅了された阪本監督が、彼がリングを降りる瞬間まで見つめていきたいという強い想いから、20年間、当時と同じスタッフで定期的に撮影を続け今作は誕生した。いまだ引退宣言せず、現役であり続ける辰吉の姿、阪本監督との20年にわたる長い付き合いだからこそ語られる真実の言葉。含蓄ある数多の語録は彼が発するからこそより深い。そしてレンズを見つめる顔は、長い時の流れの中で変化し続け、そこから1人の天才ボクサーの姿があぶり出される。ナレーションは阪本監督の数々の作品に出演し、辰吉とも親交のある豊川悦司が担当する。
ジョーのあした 辰吉丈一郎との20年
1995年8月、25歳の...