俳優の本木雅弘が、映画『おくりびと』以来約7年ぶりに映画主演を務める『永い言い訳』が10月14日、ついに公開初日を迎え、翌15日には東京のTOHOシネマズ新宿にて主演の本木雅弘、竹原ピストル、藤田健心(子役)、白鳥玉季(子役)、池松壮亮、西川美和監督による公開記念舞台挨拶イベントが行われた。
本木はこの日不在の深津の名前を挙げて「今回20年ぶりに(深津)絵里様と再会を果たしたわけですが、撮影はわずか2日間だけでした。今日お会いできなかったのは残念ですが、これから20年先、お互いに60、70代になってから老年カップルのラブストーリーでイチャつきたいです。これは私事のラブレターですが」と“妻”へメッセージを送った。作品の反響については「男女問わず皆さん、それぞれの立場で印象が変わるのが面白かった」と喜び「撮影が終わって名残惜しい感じもあって、竹原ピストルさんのライブにもお邪魔しました。その興奮が未だに残っています。」とキャスト陣との絆の強さを伺わせた。
舞台挨拶では本木にサプライズで「本木さんってどんな人?」というアンケートを登壇者に実施し、フリップで公開することに。本木は「映画が終わった余韻のあとでバラエティ番組みたいなことをするなんて……」と苦笑いしながらも、共演者たちの返答に興味津々。白鳥は“お菓子箱のような人”と記し「お菓子箱を開けた時は幸せになる。本木さんはそのように幸せにしてくれる♪」とニッコリで、これには本木も「今日はあーちゃん(白鳥)がお菓子みたいで食べたくなっちゃった」とノックダウンされた様子。
幸夫(本木)のマネジャー役の池松は“職人のような人”と書き「色々な事を極めている。次に会ったら人として敵わないような存在になっているような気がする。」と尊敬の眼差し。それに本木は「池松さんこそ、職人、というか天才」と返礼し、劇中で池松が本木にタックルしてくるシーンを挙げて「本番ではタックルしてくる中で私のお腹を見えないようにシャツで隠してくれた」と粋な気遣いに感謝。当の池松は「本木さんが『お腹が見えたら恥ずかしい』とかうるさいものだから……隠すしかないと思った。」と舞台裏を明かしていた。
そんな本木と池松の絡みを羨ましそうに見ていた竹原は“そこんところどうなのかハッキリしていただきたい人”と書いた。そのココロは「僕といる時は僕を可愛がってくれて優しくベタベタしてくれるけれど、スタッフ陣のメールによると、池松さんといる時は池松さんとイチャイチャしているらしい…僕と池松さんのどっちが好きなのかはっきりしてほしい!」と嫉妬がこもったメッセージだった。これに本木は「(竹原が)本妻、(池松が)愛人!」と役柄同様のナンパぶり。しかし竹原は「ならいいか」と“本妻”の座に満面の笑みだった。
最後に本木は「役者の自分としては納得いく水準には達していなかったけれど、救ってくれたのは子供たちの存在や竹原さんの存在。これぞ組み合わせの妙であり、映画の奇跡」と語った。西川監督には「個人としても貴重な出会い。忘れたころに脇役で使ってください」とラブコールを送り「その時までには、池松さんのように能力も精力もある役者を目指して修行します」と宣言した。