提供:シネマクエスト
11月21日(土)、全国253館で公開となった映画『劇場霊』初日舞台挨拶に、キャスト5名と中田監督が登壇した。劇場で起こる数々の恐怖の真相を探る主人公の若手女優・水樹沙羅役の島崎遥香、沙羅の親友でありライバルでもある若手女優・野村香織役の足立梨花、同じく沙羅のライバルで売れっ子人気女優・篠原葵役の高田里穂、沙羅と共に恐怖の真相を追う美術スタッフ・和泉浩司役の町田啓太、くせのある気鋭の演出家・錦野豪太役の小市慢太郎、そして中田監督が登壇すると、客席から大きな拍手で迎えられた。
キャスト一同、中田監督は満席の客席を見渡し、感無量といった様子で、今だから話せる撮影エピソードなどを熱く語った。
皆さまに初日を迎えられた今の心境を踏まえて、一言ずつご挨拶をいただきたいと思います。
■中田監督:『クロユリ団地』の公開直後から企画が始まって、その後AKB48オーディションで島崎さんに決まってから、1年半。仕上げも丹精込めて、時間をかけてつくりました。Jホラー20年撮ってきていますが、今回は新境地としてイタリアゴシックホラーも意識してつくりました。楽しんでいただけたらと思います。
■島崎:初日にこんなにたくさんの方にお越しいただき、うれしく思います。映画単独初主演ということで、気合い入っています!今日はぜひ楽しんでください!
■足立:やっとお客さんに観ていただけるということで、反応が楽しみです。作品は怖いですが、この舞台あいさつの間だけはぜひ笑っていただければと思います。
■高田:撮影から1年たち、私も心境が変化していってます。皆さまに観ていただけるということで、気持ちも高ぶっています!
■町田:僕も今日を楽しみにしてきました。いろいろなお話をしたいです。よろしくお願いいたします。
■小市:今日は天気が良くてよかったです。撮影ではいいチームワークでした。ぜひ楽しんでください。
撮影現場での共演者・監督について印象的なエピソードはありますか?また、今だから話せる、撮影中の裏話などありましたら、ぜひいただきたいです。
■中田監督:小市さんがよいチームワークとおっしゃってくださいましたが、人形のある部分を手動で動かすというあるシーンで、20テイクぐらい2時間かかってワンカットを撮ったことがありました。その間、小市さんが出番までずっと見ていてくださっていました。他キャスト・スタッフもそうですが、それぞれのワンカットにかける想いというものがたくさん詰まっています。
■島崎:撮影のときに気になっていたんですけど、監督は頭にタオルをよく巻いていましたよね?いつも、そのタオルと靴の色が同じで……あわせていたんですか?
■中田監督:はい、色気を出してみました(笑)今日は注意して撮影、というときは黄色、今日はやばいぞというときはピンク、あまりないですが今日は楽な撮影というときは青や緑などと決めていました。靴も、グリーン、イエローと買いそろえましたね(笑)
■高田:スニーカーたくさん持ってるなというのは気づいていたのですが、そうだったんですね!
■足立:女優同士の争いというのもストーリーとしてあるので、現場は女子が多いんです。胸が育つブラジャーなど、裏ではみんな仲良しで女子トークが凄かったです。
■高田:劇場が舞台なので、舞台衣装を着るのに20、30分かかって大変でした。劇中劇の剣捌きもコツが必要でリハーサルで指導していただきました。また、劇中劇でエリザベートという役で(島崎、足立、高田)3人が同じ衣装を着ているのですが、それぞれサイズをあわせて作っていたり、髪につけているアクセサリーもそれぞれ違うんです。そこも注目していただければと思います。
■町田:僕は舞台スタッフの役だったので、スタッフサイドからはこういうふうに見えているんだと新鮮でした。先ほども話に出ていましたが女子が多かったので僕は1人でいることが多く、ちょっと寂しかったです(笑)そんな中、監督がさらっと女子トークに混ざっていて、凄いと思いました(笑)
■中田監督:根がおばはんだから(笑)
■小市:監督はカットのかけ方が独特でした。普通は「よーいスタート!」のあとに「カット!」もしくは「よーいスタート!」「はい!」なんですけど、監督は「よーいスタート!」のあと、「おい~」もくは「よう~」でした(笑)。このテイストが大好きでした。
■中田監督:「はい」で終わるときは、悪かったときなんです。「おい~」「よう~」と大きな声のときは良かったシーンのときですね!東映の先輩で澤井信一郎監督が歌舞伎調におっしゃるのを聞いて、それが良くていただきました!
さて、ここで、うれしいお知らせです。
海外の映画祭にも数多く出品され、海外からの注目度も高かった本作ですが、この度、ロシア・ブルネイ・シンガポール・マレーシア・インドネシア・台湾・韓国・タイ・ベトナム・中国・香港の合計11か国への進出が決定しました!
■中田監督:アジア圏強いですね。大学がアジア学科出身で、東南アジアを勉強していたのでうれしいですね。
最後にご来場の皆さま、そしてこれから映画をご覧いただく皆さまへ監督よりメッセージをいただきたいと思います。
■中田監督:いるはずのものがいなくて怖いというのがJホラーでしたが、今回はいてもいいもの、実体があってもたたられていて、霊感がなくても怖いというものをつくりました。Jホラーの地平を拡大させる努力をしたつもりです。イタリアゴシックホラーや東宝怪奇映画なども参考にしています。ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです!