イスラム組織ハマスに拉致された身内の救出に奔走する家族が、予期せぬ現実を前に葛藤していくさまを捉えたドキュメンタリー「ホールディング・リアット」が、3月7日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。ポスタービジュアルが到着した。
2023年10月7日の朝、ガザ地区との境界から2km足らずの場所にあるイスラエル南西部のキブツ(農業共同体)をハマスが襲撃。住民およそ400人のうち4分の1が殺害されるか人質となり、リアット・ベイニン・アツィリと夫のアヴィヴもガザへ連れ去られた。
父のイェフダら家族は、救出に向けて行動を開始。リアットがアメリカ国籍を持つことから、イェフダはバイデン政権に人質解放を働きかける代表団の一員として訪米する。しかしそこで、人質家族の存在がイスラエル政府による戦争継続の“理由”として利用されている現実を知り、愕然とする。
ネタニヤフ政権に批判的なイェフダは、首相は自身が投獄されるのを免れるために戦争を長引かせていると非難する。一方で、批判より救出を優先すべきだという声も家族や関係者から上がった。そうした中で、イェフダの兄で中東史の教授であるジョエル・ベイニンの視点は一線を画していた。かつてイスラエルに移住したジョエルは、暮らしたキブツがパレスチナ人の村の上に建てられたことを知り、アメリカへ戻った人物だ。彼は10月7日以前からの構造的問題に目を向ける必要性を訴える--。
プロデューサーに「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキーが名を連ね、音楽は「マリウポリの20日間」のジョーダン・ダイクストラが手掛けた本作。第75回ベルリン国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞し、第98回アカデミー賞では長編ドキュメンタリー映画賞のショートリストに選出された。イスラエル・パレスチナ問題に多層的な視座をもたらす話題作だ。
「ホールディング・リアット」
監督:ブランドン・クレーマー
プロデューサー:ランス・クレーマー、ダーレン・アロノフスキー
登場人物:リアット・ベイニン・アツィリ、イェフダ・ベイニン、ジョエル・ベイニン
制作:プロトゾア・ピクチャーズ、メリディアン・ヒル・ピクチャーズ
配給:ユナイテッドピープル
97分/アメリカ/2025年
©Meridian Hill Pictures
公式サイト:https://unitedpeople.jp/liat



